デザイン基礎論連続シンポジウム デザイン哲学Bar「プロボケバー」
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教授、デザイナー、編集者が繰り広げる
デザイントークバトル。

デザイン哲学Bar「プロボケバー」は、国内外の第一線で活躍する教授、デザイナー、編集者からの挑発的な問いに対して、お酒を片手に会場のみなさんとともに考える場で、全6回開催します。

第1回
7/27(金)
会場:紺屋2023
タイトル:デザインが存立するとき
プロヴォケーター:板東孝明、伊原久裕
コーディネーター:古賀徹
デザインは、芸術とは異なり、単に形をつくることでもなく、単に意味を与えることでもない。二つのメディア「形」と「意味」の交差点にデザインが存立するならば、その存在の条件はいかなるものだろうか。二つの接点に存立するデザインのあり方について、板東氏は「デザインの原像」、ヨゼフ・アルベルスの目指した色や形が生起する瞬間に立ち会うことの意味について、また、伊原氏はアイソタイプを典型とする、形から記号へと向かうアプローチについて語り、デザインのスリリングな存立の局面を明らかにする。

第2回
8/3(金)
会場:サンボン
タイトル:デザインの実践にとって基礎は不要(か)
プロヴォケーター:川浪寛朗、山内泰
コーディネーター:下村萌
デザインの現場で、顧客の要求に応えること以外に、デザインとは何か、何のためのデザインなのか、といったデザインフィロソフィーに関する問いは重要性を持つのだろうか。それともそうした原理的な問いかけは若気の至り、単なる逃避タイムであり、作業効率の妨げとなるばかりなのか。 原研哉氏の右腕として業務に忙殺される川浪氏と、ソーシャルデザインの実践でスケジュールがぎっしりの山内氏が、デザインの実践における基礎論の(不)必要性を語る。

第3回
8/17(金)
会場:紺屋2023
タイトル:デザインを教えることはできるのか
プロヴォケーター:シン・ヒーキョン、小林昭世
コーディネーター:池田美奈子
デザインが、様々な要素を組み合わせ〈いのち〉を育むものだとすれば、デザインをなすのは職業的デザイナーだけではない。だとすればデザインの究極の目的とは、デザインする主体(人間)を育成することであるはずだ。かのウィリアム・モリスは、デザインすることを教えることはできないと言った。韓国でデザイン基礎教育の実践に関わるシン氏と、理論としてのデザインを教える小林氏が、デザインの主体とは何か、その主体が形成される条件など、デザイン教育の根源を問う。

第4回
8/30(木)
会場:紺屋2023
タイトル:終わらない編集としてのデザイニング
プロヴォケーター:藤崎圭一郎、池田美奈子
コーディネーター:古賀徹
デザインはしばしば問題解決といわれるが、編集とデザインとの相似性から浮き彫りになることは、答えから問いを探し出す入れ子状の終わりなき文脈創造プロセスであり、そこには21世紀の新しいデザイン観の道標があるはずだ。『デザインの現場』などの編集長を務めた藤崎氏と、情報編集・デザイン史を専門とする池田氏が、編集の現場で積み重ねた編集観・デザイン観を織り交ぜながら、デザインプロセスに特有のクリエイティビティのあり方を語る。

第5回
8/31(金)
会場:紺屋2023
タイトル:変動する意味としてのデザイン
プロヴォケーター:小林昭世、古賀徹
コーディネーター:伊原久裕
記号論者のモリスやパース、コンセプト論を展開したドゥルーズの思考から、現代のデザインを捉え直してみる。意味を感知するのは人間だとすれば、デザインの対象は最終的には〈もの〉でもなく、また〈しくみ〉にも留まらない。それは一体何を造形し、そして何を目指すのか。記号論の観点からデザインを捉える小林氏と、現代哲学が専門の古賀氏が、記号や概念のつながりとしてのデザインのあり方について新たな視点を探る。

第6回 最終回
9/7(金)
会場:冷泉荘
タイトル:デザインのヒューマニズム
プロヴォケーター:池田美奈子、伊原久裕、古賀徹
「便利」、「快適」、「安全」を目的とする技術は、時に、公害や環境破壊、人間性の疎外など負の側面を生みだす。従って技術は人間に真にふさわしいものであるべきだ。だとすれば、その「人間」、技術が奉仕すべき「人間性」とは何か。むしろその「人間性」こそが、公害や人間破壊を産み出してきたのではないか。この根本的で倫理的な問題について、「技術の人間化」を標榜する九州大学大学院芸術工学研究院の教員たちが、デザイン学の最先端の動向を踏まえ、ヒューマニズムの観点からデザインの基礎論を総括する。


プロヴォケーター・コーディネーター プロフィール
小林昭世
武蔵野美術大学基礎デザイン学科教授。専門は、デザイン理論・デザイン方法論とその歴史。現在、記号論の観点から「視覚化」によるデザインの基礎づけを検討している。その関連でデザイン概念の形成を巡る1920年代のデザイン史、形態論・色彩論から制作について分野横断的に考えている。

古賀徹
九州大学芸術工学研究院教授。専門は哲学。近現代の欧米圏の哲学を中心に研究を進める。水俣病やハンセン病、環境破壊、全体主義など、現実の諸課題に即して思考を続ける一方、デザインの基礎論の構築を試みる。

伊原久裕
九州大学芸術工学研究院教授。GKインダストリアルデザイン研究所を経て、1988年九州芸術工科大学に助手として着任。以降、ブリュッケやアイソタイプなど紙メディア時代であった20世紀前半に興隆する情報デザインを中心とした歴史研究に携わる。

池田美奈子
九州大学芸術工学研究院准教授。ドイツのフランクフルト大学で美術史を学んでいた時にバウハウスと出会いデザインの道へ。帰国後、東京芸術大学大学院を修了し、同大学助手を務めた後、出版社に勤務しデザイン誌の編集者となる。独立後、IIDjを共同設立し、情報デザインを中心に活動を展開。専門はデザインと情報編集。

山内泰
NPO法人ドネルモ代表理事。株式会社ふくしごと取締役。芸術工学博士(九州大学)。ドネルモでは、超高齢社会を見据え、コミュニティ社会のしくみづくりに取り組む。ふくしごとでは、障がいのある人と、社会の豊かなつながりを生み出す事業に取り組む。その他、大学講師など。

シン・ヒーキョン
ソウル大学卒、同大学院、武蔵野美術大学大学院、日本大学において修士号と博士号を修得。武蔵野美術大学外国人招聘研究員、韓国文化部優秀學術図書(藝術部門)審議委員長を歴任。現在、韓國世明大學敎視覚デザイン学科教授、韓国デザイン学会常任理事。

川浪寛朗
日本デザインセンター原デザイン研究所ディレクター。九州芸術工科大学工業設計学科卒業後、StudioShirotaniにてプロダクトデザイナーとしてキッチン用品のデザインに携わる。2011年より日本デザインセンター原デザイン研究所に在籍し、VI、グラフィックデザインから、サイン計画、展示計画、プロダクトデザインなど活動は多岐にわたる。

下村萌
九州大学大学院芸術工学研究院学術研究員。九州芸術工科大学卒業後、GKTECHにてインタラクションデザイン、コミュニケーションデザインの経験を積む。現在、九州大学大学院芸術工学研究院研究院長戦略室で、国内外の研究機関と連携した教育、研究に関する国際プロジェクトのマネージメントを行う。

藤崎圭一郎
デザイン評論家、編集者。上智大学外国語学部ドイツ語学科卒。美術出版社『デザインの現場』編集長を経て、フリーランスライターとして雑誌、新聞等にデザインや建築の記事を寄稿。2010年より東京藝術大学デザイン科准教授、2016年より教授。現在デザイン雑誌『AXIS』に生物学の最前線の研究室を訪ねる記事を連載中。

板東孝明
グラフィックデザイナー/武蔵野美術大学基礎デザイン学科教授。代表作はリートフェルト、ミース、桂離宮のグラフィック、「KielerWoche1996」VI(ドイツ)など。活動領域は、シナジェティクス理論による軽量多面体構造の研究開発、インドネシア・バンドン工科大学との竹を使った構造開発・研究など多岐にわたる。


プロヴォケーターとは、挑発的な問いかけで議論を活性化させる人のこと。


会場
紺屋2023:〒810-0041 福岡市中央区大名1-14-28 第一松村ビル201+202
サンボン:〒810-0022 福岡市中央区薬院3-12-22 美山ビル402
冷泉荘:〒812-0026 福岡市博多区上川端町9-35

九州大学大学院芸術工学研究院では、デザインの体系化を目的とし、デザイン学の基礎論に取り組んでいます。


主催:九州大学大学院芸術工学研究院・武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科
協賛:九州大学未来デザイン学センター
協力:NPO法人ドネルモ、紺屋2023