ひとに向きあうために。「わたし」から解き放たれて目の前のひとをみるということ | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2021-11-15T11:21:29+09:00 Peatix Itto Sakai ひとに向きあうために。「わたし」から解き放たれて目の前のひとをみるということ tag:peatix.com,2019:event-889489 2019-07-27T18:00:00JST 2019-07-27T18:00:00JST ひとに向きあうというのは、案外むずかしいことです。もっとも近しいはずのパートナー、家族、親友をはじめとして、友人、職場、学校、趣味のコミュニティまで。思わぬコミュニケーションのすれ違いから、望んでもいない会話になってしまったり、思っていることが伝えられずに葛藤したり……人生における多くの問題は、身の回りの人間関係から生じるものです。たとえば誰か、もっと向きあいたいし気持ちを伝えたい相手がいたとして。けれど思うようにはいかなくて、黙りこんでしまったり伝えられないイライラを思わずぶつけてしまう。どうしたらちゃんと向きあって話せるのか?たとえば誰か、向きあいたくない相手がいたとして。無理に向きあわなくたっていい、本当は。関わらなくていい。でも仮にそのひとが重要なひとで、人生のハードルになっているとしたら? 向きあわざるを得ないとしたら?解決の手段は、「わたし」から解き放たれる、ということにあります。「わたし」の主張や執着、役割から自由になり、今ここにいるありのままの状態で目の前の相手に向きあえば、どんな関係性であっても流動化して変化しはじめ、より良いものとなっていきます。          そのことを模索・体感してもらうために、「あなたとわたし:一対一の関係性」に焦点をあてて、その場で偶然に出会うだれかと、真剣に向き合うための4時間のワークショップ・プログラムを作りました。10年に及び演劇の創作現場に携わってくる中で、学んでは実践し、修正し、反復的に積み上げ、会得してきたエクササイズを基礎にしています。「わたし」から距離をおく目的でテクストを扱うものの、「演劇」のワークショップではありません。心の底から本当に生じてくる「自分の心の動き」を繊細に見つめ、相手に届けることを実践的に学ぶための場です。実際にワークショップとして体験してみることで、その実感を実生活に持ち帰り、周囲との人間関係を円滑に築き直す上で役立てることができます。■ 前回(2019年6月開催)の参加者による感想をご紹介します。「人との関わり合いって、簡単にできないことは身にしみて分かっていました。時間と共に、今日出会って、明日また会ってをくり返して、ようやく互いの心の壁はなくなっていくものだと思っていました。けれどもこんな短い三時間というあいだに距離感が近づくのはすごいことだと思いました。『わたし』という身体をとおして『あなた』という相手を知ることができました」「僕はあまり相手の目を見ることが得意ではないので、初めの方は変に笑顔をつくってしまっていたのですが、ずっと相手の顔を見ていると、だんだんと自然な顔で相手の顔を見ることができた。また、初めて会う、どんな人間かわからない人を「好きな部分」をさがすことによって、しっかりと好きになれてびっくりした。初対面の人と会うとき、最も大切なことの一つは『相手をしっかり見ること』なのかな、と思った」「相手との距離感、または関係がすごく深まるので、ふれていたくなる気持ちと、心地よいと思えるバランス感が新鮮だった。相手の目をしっかりと見て届けることで、不思議と相手の感じているものも、より近くに感じられた気がする。ワークショップそのものがシアターのようなエクササイズだと思います」「途中、ほかの参加者たちの声、ことばがわたしのからだを通りぬけてゆく、のを実感した瞬間があった。その声をとおしてわたしは彼を見つめていた。彼、というよりも、彼を彼たらしめているもの、目には見えていないもの、わたしが知っている彼のもっと遠く、深くに、在るもの、にふれにゆきたいという願いがあった。彼をいやす、いやしたい、よりも、より強い、願いがあった。ほかの参加者、ペアの声がわたしを通過してゆくとき、彼を想う者として透明、限りなく透明であることに気付いた。」■ また、前回の参加者に「どんなご友人、お知り合いに当ワークショップを勧めたいと思いますか?」と聞いてみた回答です。・すこし人見知りの気がある人・人間関係で苦しんでいる人・コミュニケーションが嫌いと感じる人・自分に自信がない人・気付かぬうちにさまざまなことに傷付いている、きた、ひとびと。・自分の心の深度(どれだけ相手を想うことができるか)を、まだ分かっていないひと。・自分の繊細さを愛せていない、愛したいのに、っておもってるひと。          人見知りでも、大人数が得意でなくても、演劇や演技に苦手意識があっても大丈夫です。演技することは求めませんし、参加する誰もが居心地よくいられる場となるよう、配慮しながら進行していきます。ワークショップを通して、日常の「わたし」から解き放たれたら、ありのままに目の前のひとをみる、そのひとの思いに対して心が反応する、ということができるようになります。その先で「ひとに向きあう」ということができるようになり、さらには「ひとを愛する」ための手がかりへとつながっていきます。基本的には演技未経験者向けですが、ご興味のある方ならどなたでも歓迎です。このワークショップを経て、ふたたび日常に戻ったときに、身近なひとたち一人ひとりとの関係性がより深く、良好なものとなりますように。■ 日程7月27日(土) 18:00開始* 開始時間の15分ほど前から、ご入場いただけます。* 22:00頃までを予定しています。■ 開催場所Mistletoe of Tokyo東京都目黒区大橋2-22-42 B1F* 田園都市線池尻大橋駅より徒歩5分ほど* オフィスビルの地下1階です■ ファシリテーター紹介酒井一途(さかいいっと)演出家・劇作家。『ここと今』のアートのために、現代演劇、パフォーマンス・アート作品の演出を、一対一の関係性をみつめる場をつくるために、演技未経験者を対象とするワークショップのファシリテーションを行う。慶應高校在学時より演劇活動を始め、大学1年時に ミームの心臓 を旗揚げ。4回の本公演で脚本・演出を手がけたほか、早稲田・明治・日藝・桜美林・青学の劇団を集めた合同公演を2回に渡って企画立ち上げ、総合プロデューサーとして主催した。2017年より1年間、ベルリンに遊学。西欧を中心として11か国を旅し、劇場と美術館に通いつめる。2018年には「宇多田ヒカル・小袋成彬・酒井一途 座談会」参加、記事構成を行う。世田谷パブリックシアター「演劇WSラボ2019」研究員。利賀演劇人コンクール2019 第一次上演審査にて、観客賞受賞。公益財団法人清春白樺美術館財団評議員。日本劇作家協会会員。慶應義塾大学文学部国文学専攻卒。