サファリ・P第五回公演「悪童日記」大阪・八尾公演 | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2021-11-15T11:10:44+09:00 Peatix トリコ・A/サファリ・P サファリ・P第五回公演「悪童日記」大阪・八尾公演 tag:peatix.com,2019:event-565653 2019-02-10T15:00:00JST 2019-02-10T15:00:00JST サファリ・P第5回公演  「悪童日記」  “Le Grand Cahier” by Agota Kristof Original © Editions du Seuil, Paris, 1986. 原作 アゴタ・クリストフ 『悪童日記』堀 茂樹訳(ハヤカワ文庫) 【キャスト】  高杉征司 日置あつし 芦谷康介 達矢 佐々木ヤス子 【あらすじ】  戦争が激しくなる中、大きな町から小さな町の祖母の家に疎開した双子。しかし祖母は二人を受け入れはしたものの労働力として酷使する。双子はこの悪夢を生き抜く為に、自らの精神と身体を鍛え始める。戦況は厳しくなるが双子は靴屋・将校・神父など様々な人の助けで生き延びていく。そして戦争も終わり父が訪ねてきた。その時、二人のとった行動とは。   堀茂樹氏(「悪童日記」翻訳者) 「今はもう地上にいない原著者アゴタ・クリストフに観せたかった」   本作は、アゴタ・クリストフが1986年に発表した小説『悪童日記』の舞台化である。今作は、初演から海外公演を視野に入れ、原作を知らない、または日本語の分からない観客にも、言葉が切り取る事実から恐ろしい現実が滲み出す『悪童日記』の世界観が伝わるよう、身体・空間芸術たる演劇独自の表現を追求した。その成果として、『悪童日記』の翻訳者である堀茂樹氏に「山口茜演出・サファリ・Pの『悪童日記』は、今はもう地上にいない原著者アゴタ・クリストフに観せたかったと思える舞台化だった」と言わしめる作品を作ることができた。   「文体の舞台化」・「身体と発語」・「作者自身の抽出」   本作におけるサファリ・P独自の試みは、第一に「文体の舞台化」である。作者にとって外国語であるフランス語で書かれた『悪童日記』の文体には、ぎこちなさと簡潔さが奇妙に共存している。また、感情表現が排されているため、小説の読者は事後的な行動を通して登場人物の感情を知ることになる。本作の創作において目指したのは、こうした文体の面白さの舞台化であった。   第二の試みは「身体と発語に関する独自の方法論」。本作の創作では、原作において印象的な、双子が最後に父を爆殺し別れる場面に注目した。ここに見出だすことができる、「感情を棄てるための言葉が双子の内部に混沌とした情念を滾らせていく様」を表現すべく、俳優の安定した発語で勘所を押さえつつ、ダンサーの虚ろな声と雄弁な身体を駆使することで舞台空間を造形した。こうした表現方法を用いる本作では、言語の意味や物語ではなく、言葉の生み出す感覚やそれが形作る世界を表現することに重点を置いており、ここにサファリ・Pの演劇の独自性がある。   第三の、今回の再演における新たな試みは、「作者の舞台化」である。戦時中の亡命者としての「作者アゴタ・クリストフの孤独」を『悪童日記』の言葉から掬い取り、初演時には双方男性であった主人公の双子の一方に女性を配することで、作品をより深く多角的なものとする。   作品と社会を繋ぐイベントの開催   初演時の観客の反応や評論家の分析を参考に、作品をブラッシュアップし、観客の想像力を刺激し、かつ知的好奇心を掘り下げてもらえるような舞台・公演創りを目指す。具体的には、公演に関連するワークショップの実施、作品理解を深めるためのトークイベントの実施や充実したパンフレットの作成等を行う。芸術を公共に開き、思考と対話へ誘うこれらの試みは、大きな社会貢献となり得る。   シアターアクセシビリティ ―聴覚障碍者・育児中の方への観劇サポート―   芸術を公共に開くという視点から、サファリ・Pでは身体障碍者や育児中の方々等、舞台芸術に興味を持ちながらも特有の事情のため観劇がしづらい方々のための観劇サポートを行っている。具体的には、託児サービスの提供や、シアターアクセシビリティネットワークと協同した聴覚障碍者への観劇支援のための字幕提供等である。こうしたサポートを行っている日本の劇場・劇団はほぼ存在しておらず、サファリ・Pが先鞭をつけた独自の公共性の高い試みである。    【上演日時】  〈八尾公演〉 2019年2月10日15:00 開演 会場:八尾プリズム小ホール(八尾市文化会館) 八尾プリズムホール演劇助成事業Prism Partner’s Produce 文化庁文化芸術振興費補助金 劇場・音楽堂等機能強化推進事業 独立行政法人日本芸術文化振興会   【チケット】 前売 3,000円 当日 3,500円 ペア割 5,000円 アンダー25 1,500円(前売・当日とも)  【スタッフ】  原作:アゴタ・クリストフ 翻訳 堀茂樹 構成・演出:山口茜 ドラマトゥルギー:朴建雄 舞台監督:浜村修司 舞台美術:夏目雅也 照明:池辺茜 音響:森永恭代 制作:合同会社stamp 宣伝デザイン:清水俊洋 チラシイラスト:本城まい子 協力:井内純一郎、中筋捺喜  協賛:公益財団法人八尾市文化振興事業団(八尾公演) 共催:横浜美術館(横浜公演) 助成:公益財団法人セゾン文化財団、芸術文化振興基金 企画・製作:合同会社stamp  京都芸術センター制作支援事業