武田徹×新雅史×中沢明子×日比谷尚武「メディア分析ラボ #16 なぜ日本人は忘れやすいのか」 | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2019-11-01T07:50:15+09:00 Peatix かにみそ 武田徹×新雅史×中沢明子×日比谷尚武「メディア分析ラボ #16 なぜ日本人は忘れやすいのか」 tag:peatix.com,2018:event-431592 2018-10-05T19:30:00JST 2018-10-05T19:30:00JST  毎日、ぐったりする事件や失言や災害やさまざまな問題を露わにするニュースが飛び交っています。目まぐるしく「新鮮」なニュースが飛び交うなかで、少し前のニュースが記憶から押しやられ、忘れ去られていきがちです。何も解決していなくても。  今年の1月にメディア分析ラボでは、昨年話題となった「世界一のクリスマスツリー問題」をテーマにとりあげました。そのさい、Twitterの私のアカウントで「もう皆さん、忘れてしまっていると思いますが」とこうした「すぐ忘れられがち」な風潮に対する自戒と自虐を込めた枕詞をつけたところ、Twitter内のコアな世界一のクリスマスツリー問題論者の皆様に大変な勢いで怒られました。今もその中のおひとりがお金を払ってわざわざ来てくださって怒り心頭でお帰りになられた旨、ブログに詳細にアップされていらっしゃいますから、ググればすぐに見られます。労力を使ってくださって、逆に恐縮なほどです。それだけ、不用意な「冗談」を私は書いたのだろうと思いますが、一方で、実際、すっかり1月には「そんなこともそういえばあったねえ」という人が多かったであろうことも事実でしょう。当事者(とは、どこまで指すかがわかりませんが)以外にとって、世界一のクリスマスツリー問題は人々の記憶から押しやられていった「問題」だったと今でも思います。しかし、私とスタッフとご登壇いただいた山本一郎さんは忘れてはいなかったので、改めて「あれはなんだったのだろう」と考えたかったわけです。  かと思えば、たとえば先日の北海道の大地震のさい、5chではまたぞろ「トンボ鉛筆事件」の「名文」が掘り起こされていました。この「トンボ鉛筆事件」は、東日本大震災直後、自然の脅威にさらされる恐怖のなか、就活を余儀なくされていた学生たちに驚くべき不遜で冷淡なメールを送っていた人事部のS氏とそのメールについて心から謝罪するメールを送った上司のN氏のメールの文面がコピペされ、時を経てなお、読む者の感情を上下させる事件として、地震災害が起こるたびに、5ch住民が「決して忘れない」と晒す儀式のようなものです。  ことほどさように、当事者意識がある問題とない問題に対する感度や関心度の温度差というのがあるのは前提として、特に当事者意識がない問題について、当初は炎上し、やいやいと袋叩きにしても、すぐに収束に向かい、忘れられていきがちな空気が昨今、あるように感じています。その空気を作る土壌の原因とはなんでしょう?  そんなことを考えていた時に、評論家の武田徹さんがご自身のFacebookで、私のこの疑問におそらく関わる内容についてポストしていらっしゃいました。クローズドのポストですので、ここで内容は明らかにできませんが、ではぜひ当ラボでお話しいただこう!ということになり、お声がけしたところ、ご快諾いただきました。  また、タイトルに「日本人」とキャッチーにつけましたが、実際のところ、昨今のこの傾向は日本人に限らないのではないか、という疑念も当然あります。そこで、社会学者の新雅史さんにも加わっていただき、さらに話を深めていけたらと考えています。新先生には、今年は日大アメフト問題をテーマにした回でもご登壇いただきましたが、再登板です。  ところで、つい先日、14年ぶりにイタリアを訪れました。首都・ローマでは重要な歴史的な建造物の前に軍のジープと銃を構えた軍人数人が必ず待機していました。ご存知の通り、ローマは街中、世界遺産だらけの古都です。つまり、そこかしこに、いかついジープと軍人がいたわけです。あまりに軍人だらけなことが気になって、事情を訊いたところ、「2年前のテロから厳重になった」という説明を受けました。はて、ローマで2年前にテロなんかあったっけ……またもや私がすっかり忘れているのかしら……と首をひねりましたが、未遂事件があったとのこと。さらにパリでのテロの影響もあるそうです。あれだけの軍人が街に待機していると、さすがにテロの可能性がゼロではない、と思い知ります。パリのテロについても、忘れようがありません。それを良しとするかは、また別問題ですが。余談ですけれど、ローマはスリが多いと言われていますが、軍人が多いことも影響しているのか、全くスリの気配を感じることなく、のんびりと8日間の旅を終えた次第です。  これを書いている今は、スルガ銀行の呆れた実態がニュースになっています。でも、このイベントが行われる頃には、当事者や強く関心がある人以外、すっかり忘れてしまい、メディアでもネットでも、別の「事件」がブリリアントにフォーカスされているのでしょう。そんなこんなの空気が醸造される理由について、ご参加いただく皆さんとともに、考えてみたいと思います。ライター・出版ディレクター 中沢明子  注:当イベントはリアルの場で語り合うのを主旨としています。昨今のイベント時の流れに反していますが、SNSで一部分を切り取って発信するのはご遠慮いただければと存じます。***************************************◆ パネリストプロフィール***************************************◯武田 徹(たけだ とおる)1958年生まれ。ジャーナリスト・評論家。東京大学先端科学技術研究センター特任教授、恵泉女学園大学教授などを歴任。国際基督教大学大学院修了。メディアと社会の相関領域をテーマに執筆を続け、メディア、ジャーナリズム教育に携わってきた。2000年『流行人類学クロニクル』(日経BP社)でサントリー学芸賞受賞。著書に『偽満州国論』『「隔離」という病』(中公文庫)、『殺して忘れる社会』(河出書房新社)、『戦争報道』 (ちくま新書)、『原発報道とメディア』(講談社現代新書)、『原発論議はなぜ不毛なのか』『私たちはこうして「原発大国」を選んだ―増補版「核」論』(中公新書ラクレ)、『暴力的風景論』(新潮社)、『NHK問題——二〇一四年・増補改訂版』(KindleDirectPublishing版)等多数がある。 Twitter:@takedatoru◯新 雅史(あらた まさふみ)東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学(社会学)。専攻は産業社会学・スポーツ社会学。著書に、初の単著にして2012年5月の刊行以来版を重ねている『商店街はなぜ滅びるのか―社会・政治・経済史から探る再生の道』(光文社新書)、女工たちのレクリエーションが東京オリンピックのヒロインを産むプロセスを描いた『「東洋の魔女」論』(イースト・プレス)がある。ほか共著に『大震災後の社会学』(遠藤薫編著、講談社現代新書)、『現在知vol.1郊外その危機と再生』三浦展・藤村龍至編、(NHKブックス)などがある。◯中沢 明子(なかざわ あきこ) 1969年東京都生まれ。ライター、出版ディレクター。女性誌、ビジネス誌など幅広い媒体でインタビュー、ルポルタージュ、書評を執筆。延べ2000人以上にインタビューし、雑誌批評にも定評がある。得意分野は消費、流行、小売、音楽。著書に『埼玉化する日本』(イースト・プレス)、『それでも雑誌は不滅です! 』(朝日新聞出版)、共著に『遠足型消費の時代』(朝日新聞出版)、プロデュース本に『ケチケチ贅沢主義』(mucco/プレジデント社)、『深読みフェルメール』(朽木ゆり子+福岡伸一/朝日新聞出版)などがある。***************************************◆ 開催情報***************************************日時: 2018年10月5日(金)19:30~21:00 (開場19:00)会場: Sansan株式会社セミナールームアクセス: 東京都渋谷区神宮前5-52-2 青山オーバルビル13F参加費: 1,000円(税込) ※領収書の発行はありません定員: 30名程度****************************************◆ タイムテーブル****************************************- 19:00 開場- 19:30 開演 テーマ「なぜ日本人は忘れやすいのか」 <パネリスト>  ・ジャーナリスト/評論家 武田徹氏  ・東洋大学助教 新雅史氏  ・ライター・出版ディレクター 中沢明子氏 <司会進行>  ・Sansan名刺総研所長 日比谷尚武氏 Updates tag:peatix.com,2018-09-09 12:37:38 2018-09-09 12:37:38 タイトル は 武田徹×新雅史×中沢明子×日比谷尚武「メディア分析ラボ #16 なぜ日本人は忘れやすいのか」 に変更されました。 Orig#368745