学びながら読む "おそい" 読書 書籍 : 『方法序説』(ルネ・デカルト著)読書会 講師 : 三浦 隼暉 | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2024-05-15T05:52:46+09:00 Peatix The Five Books 学びながら読む "おそい" 読書 書籍 : 『方法序説』(ルネ・デカルト著)読書会 講師 : 三浦 隼暉 tag:peatix.com,2024:event-3886976 2024-04-14T20:00:00JST 2024-04-14T20:00:00JST 1) The Five BookについてThe Five Booksでは、古典を中心に、研究者や専門家のオンライン講義を受けながら最大40人の読者と共に1冊を3~4週間かけてじっくりと読み進めています。2) The Five Booksの特徴それぞれのペースで書籍を少しづつ読み進め、週に一度の講義に参加します。講義に出られない週は、録画動画を閲覧することもできます。また、開講期間中は、Slackの期間限定の読者グループへ参加します。他の読者と疑問点を共有したり、講義中に提示される「講師からの問い」について読者同士で考えを共有・議論します。3) 講義内容今から約400年前、現代科学の礎が築かれた科学革命の時代、ルネ・デカルト(1596–1650年)という一人の天才が、新たな哲学を打ち立てるために奮闘していました。この講義では、彼の努力のなかで生み出された稀代の名著『方法序説』(1637年)を、4週間かけて全4回の講義とともに読み進めていきます。この本を読んで得られるものを一言で表すならば〈考えるための方法〉ということになるでしょう。彼の生きた17世紀は「方法の世紀」とも呼ばれる時代でした。なぜ方法なのか。それは、新たな物事の誕生には常にそれを遂行するための新たな方法が伴わなければならないからです。前の時代と同じやり方では同じ結果になってしまう。彼らは新たな方法を打ち立てることで、新たな科学を、そして新たな哲学を打ち立てようと試みたのです。『方法序説』はそんな方法の世紀においても、随一の影響力と破壊力をもつ書物です。たしかに、本書には、現代科学では否定されている事実や、批判されがちな心身二元論などが登場してきます。しかし、読み進める上で重要なのは、デカルトがそのような考えに至ったのはなぜか、という点です。というのも、その思考プロセスにこそ「方法」があるからです。デカルトの思考方法は時代を超えて現代の私たちにも大いに参考になることでしょう。本講義では、『方法序説』の内容に関する紹介はもちろん、17世紀の他の哲学者たちの思想との比較、さらには毎回の講義の冒頭で本書をより楽しむためのブックガイドの時間なども設ける予定です。また、講義期間中はいつでもSlackを用いて講師に質問をすることが可能になっていますので、理解が難しい箇所があっても一人で悩まず講師とともに考えることができます。『方法序説』は初めて哲学書を読む方、哲学への最初の一歩を踏み出したい方、さらには17世紀哲学に興味を持っている方などにもお勧めです。ぜひ一緒に『方法序説』を楽しみましょう。みなさんのご参加をお待ちしております。使用テクスト:『方法序説』は岩波文庫や中公クラシックス、中公文庫、白水Uブックス、ちくま学芸文庫、講談社学術文庫等から様々な翻訳が出ています。基本的には岩波文庫のものに従って講義を進める予定ですが、他の翻訳での参加も可能です。手に入れやすいものをご用意ください。それぞれで訳が異なる部分があると思いますが、そういった違いがなぜ生じてくるのかを考えることも含めて楽しみましょう。第1回 (2024年4月14日 20:00-21:30)の内容:山に登ったことがある方はご存知かもしれませんが、道具を揃えたり、地図を確認したりする準備作業は、山登りそのものと同じくらい、あるいはそれ以上に大事な作業です。最初の講義では、『方法序説』を読み進めるための入念な準備をしてゆきます。古典を読む上での難しさのひとつに、それが書かれた時代の人々と問題意識を共有できていないということが挙げられます。この講義では、17世紀という時代状況について説明した上で、デカルトという人がなぜ『方法序説』を書くに至ったのかということを解説します。第2回 (2024年4月21日 20:00-21:30)の内容:『方法序説』第一部から第三部を扱います。この箇所では、『方法序説』に至るまでのデカルト自身の来歴が回想されながら、学問や実践のための規則や格率が示されています。学問的な批判的思考は、それだけでは自らの生活を危ういものとしてしまうことにもなりかねません。デカルトは、日常的な格率を準備することで幸福な生活それ自体も大切にしようと考えていました。こうしたバランスのとれた考え方には見習うべきところが多くあります。第二回の講義では、こうした規則や格率の中身について吟味し、それらを通じて彼が伝えようとしていたことを掴み取りましょう。第3回 (2024年4月28日 20:00-21:30)の内容:『方法序説』第四部を扱います。この箇所では、デカルトの形而上学的な思想が展開されています(この文章を読まれている方ならきっと知っているであろう「我思う故に我あり」も登場します)。伝統的な哲学用語や哲学的な意味での「神」に関する議論は、初めて読む方々にとっては少し難しいかもしれません。でも心配いりません!この講義では初めから丁寧に解説します。こうした文章を読み解く訓練をすることで、今後また別の哲学書を読む際にも必ず役に立つことと思います。~5月5日は休み~第4回 (2024年5月12日 20:00-21:30)の内容:『方法序説』第五部から第六部を扱います。この箇所では、デカルトの自然学に関する思想が展開されています。物理や医学、宇宙などについて考えることはどれも、「自然」というものについて考えることです。ここでは、よく批判される、動物を単なる機械とみなす考え方も登場してきます。でも、デカルトは実際どんな言い方をしていたのでしょうか。自分自身の目で彼の言い分を吟味してみましょう。4)講師からのメッセージこんにちは。東京大学大学院で哲学を研究している三浦隼暉(みうらじゅんき)です。これまで、多くの参加者の方々と一緒にデカルトやスピノザ、ライプニッツなど近世哲学の著作や、フーコーの生命思想史に関する著作などを扱ってまいりました。しばしば「哲学研究って何をしているの?」と聞かれることがあります。研究の進め方は人によって様々ですが、私の場合、300–400年前のヨーロッパで書かれた文章を読みながら、その内容を、時代も文化も異なる現代の我々にも理解できるような仕方で提示し直すような研究をしています。私が目指しているのは「哲学は留保なしに愉しい」と感じてもらえるような講義を作ることです。一緒に哲学書を紐解くことで、そのような愉しさを経験するお手伝いができればと考えています。最後に、私の恩師が残した言葉を送ります。「本は一人で読むものですが、ときには窓を開けて一緒に哲学をしましょう」。5) 備考・お知らせ The Five Booksは、大学図書館・公共図書館のご利用をお勧めしています。「カーリル」では、全国の図書館蔵書を検索できるサービスです。皆さまがお住まいの都道府県の図書館蔵書も一覧できますので、ぜひご利用ください。 書籍は、参加者各自でご用意ください。 講義にはWeb会議サービスのZoomを使用いたします。 各講義は、録画のうえ参加者へ講義後に共有いたしますので、一部講義にご参加が難しい場合もご参加をいただけます。 講義では、受講者の方に質問や受講者同士の対話を強要することはありません。講義中のご質問は、Zoomのチャットまたは音声で行うことができます。 受講期間の対話ツールには、Slackを使用いたします。 Zoom, Slack共に、本名またはニックネームでご参加いただけます。 参加登録、お支払いは、peatixページにて行っていただきますようお願い申し上げます。 参加申込期限は4月14日の20:00となります。 本講義の最小決行人数は、15名とさせていただきます。 4月12日の20:00の時点で最小決行人数に達していなかった場合は、本講義をキャンセルさせていただき、参加登録をされた皆様へご返金させていただきます。 参加ご登録後のキャンセルについては、開講1週間前(4月7日)まで受付けます。peatixページよりキャンセル申請を行っていただきますようお願いいたします。 その他のお問い合わせについては、トップページのお問い合わせ欄よりご連絡いただきますようお願い致します。 The Five Booksが実施する講義の特定商取引法に基づく表示はこちらよりご確認いただけます。