「農作物の器官形成の不思議~種なし果実や雄性不稔~」2023年度第4回 REC BIZ-NET 研究会 (対面+Web) | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2024-01-17T17:00:55+09:00 Peatix 龍谷大学 龍谷エクステンションセンター 「農作物の器官形成の不思議~種なし果実や雄性不稔~」2023年度第4回 REC BIZ-NET 研究会 (対面+Web) tag:peatix.com,2023:event-3756898 2023-12-18T15:00:00JST 2023-12-18T15:00:00JST 農作物の器官形成の不思議 〜種なし果実や雄性不稔〜【開催日時】2023年12月18日(月)15:00~17:00 【開催方法】ハイブリッド開催 対面(本学瀬田キャンパス)+Web              【参 加 費】無料【申込締切】2023年12月14日(木) みかんやブドウ、柿などは、種なしが当たり前で、稀に種が入っていると、「種が入っていた!」と少し驚いてしまいます。バナナに至っては、種を想像することもできません。でも、本来は、果実は動物に種ごと食べられて、種を遠くまで運んでもらう、分布拡大のための手段として発達したものです。したがって、植物にとっては、種なしの果実を成長させることは、エネルギーの無駄使いであり、好ましくはないはずです。しかし、食べやすく、切りやすく、搾りやすい種なし果実は、消費者や加工業者から強く求められる形質であり、そのような品種が選抜され、あるいは人為的に種なしにする技術が開発されてきました。 一方、農作物には雑種強勢といって、同一種内の遺伝子型が異なる(別品種の)両親の間に生じた雑種が生育、生存力、繁殖力などに優れた性質を持つ効果があります。別品種と掛け合わせるためには、同じ品種間で交配しないように、花粉が作れない雄性不稔という形質を持つ系統を用いることが便利です。 このように、農作物ではヒトの都合の良い器官形成の制御を行っています。これらについて、改めて学んでみましょう。<プログラム>開催の挨拶(15:00~15:05) 龍谷大学農学部食料農業システム学科 講師  金子 あき子1「偽単為結果の誘導による無核果実の作出」 龍谷大学農学部農学科 教授 尾形 凡生 (15:05~16:00) 理屈上、果実を種なしにすること自体は容易なことで、雌しべの中の胚のうに花粉の精核が到達しなければ、受精が起こらないから胚・種子もできない。しかし、多くの植物では種子が入らなかった果実を自律的に切り離し捨て去る生理落果という現象が起こる。そこで種なし果実を生産するには、種子が形成されないあるいは成長しない無核化に加えて、無核であることを母株に気づかせず、果実を成熟させることが必要となる。実は、人間の手を介さずに自然界で生じた無核性を持ったくだものが、バナナ、ミカン、ブドウ、カキなど相当な数存在している。 ここでは、くだものの人為的な無核果作出技術、とくに偽単為結果誘導技術について語ってみたい。2「パンコムギ核細胞質置換雑種を利用した細胞質雄性不稔の研究の現状」 龍谷大学農学部生命科学科 講師 竹中 祥太朗 (16:05~17:00) コムギでは雑種強勢の効果を利用したF1育種の開発が遅れている。F1品種の育成には、両親となる系統間の交配を確実に行う必要がある。そのためには、雌雄同花の自殖性作物の場合、葯を取り除く、除雄という作業が必要となる。しかし、F1品種の種子を多量に得るためには、人の手による除雄は非効率的で現実的ではない。そこで大きな役割を果たすのが、正常な花粉を作り出すことのできない細胞質雄性不稔(CMS)系統である。ここでは、日本人研究者によって作出されてきた、パンコムギ核細胞質置換雑種を用いたCMSの研究の現状と課題について解説する。 【注意事項】 ・対面で参加される場合は、本学瀬田キャンパスRECホールへお越しください。 ・オンラインで参加される場合は、インターネットに接続されたスマートフォン、パソコン、タブレット でご視聴いただけます。(Zoomウェビナーを使用)  〇 Wi-Fi環境など高速通信が可能な電波の良い所でのご視聴をお願いします。  〇 事前のZoomアプリのダウンロードを推奨します。  〇 講演をリアルタイムで配信し、質疑応答もチャット機能などによりご参加いただく予定です。  〇 申込締切日以降にメールにて受講用URLをお送りいたします。  〇 通信状況等により視聴できない場合がありますことをご了承ください。 ・本研究会では収録を行い、申込者には1月中旬頃から一定期間、オンデマンド配信をする予定です。・本研究会の講義資料および配信映像の録画、録音、撮影等複製ならびに二次加工は一切禁止しております。