【リアル/オンライン】慶應義塾・共知塾(第十六回) 安藤 寿康氏(慶應義塾大学)/ 吉村 公雄氏(慶應義塾大学) | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2023-11-24T19:02:25+09:00 Peatix 栗原(慶應義塾) 【リアル/オンライン】慶應義塾・共知塾(第十六回) 安藤 寿康氏(慶應義塾大学)/ 吉村 公雄氏(慶應義塾大学) tag:peatix.com,2023:event-3724614 2023-10-25T16:00:00JST 2023-10-25T16:00:00JST 2021年4月に設立されました慶應義塾大学・共生知能創発社会研究センターにて,共知塾という勉強会(セミナー)を開催しています.  ※「keio hass」で検索して下さい【第16回共知塾】2023/10/25(水)16:00-18:00 ※最長19:00まで慶應義塾大学三田キャンパス / オンライン(zoom) 同時開催お一人様につき一枚、「会場参加」または「オンライン参加」どちらかのチケットをご選択ください。会場参加:定員5名様・参加費1,000円(コーヒー付)オンライン参加:参加費無料開催までに、会場詳細・zoomURL等について、事務局より、メールにてお知らせいたします。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。【講演】安藤 寿康氏(慶應義塾大学 名誉教授・元文学部教授)吉村 公雄氏(慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室・専任講師)知能を理解しようとするとき、「ヒト知能の源泉となっているヒトの遺伝子は何か」を理解しようとすることが必要と思われます。今回は、遺伝と環境が、認知能力、性格、学業成績などに及ぼす影響について研究を続けている行動遺伝学者の安藤寿康先生をお招きして、ご講演いただきます。「心理学における「自然知能」とその遺伝的基盤について」心理学におけるヒトの知能(自然知能)の伝統的な研究を振り返ると、知能検査あるいはそれに準ずるさまざまな認知能力の測定法によって構築された標準的な理論、すなわち一般知能理論(general intelligence theory / Cattel-Horn-Carrol[CHC]理論に代表される)が最も頑健である。これはワーキングメモリあるいは実行機能や自己制御機能を担い論理推論を行う前頭頭頂ネットワークfrontoparietal networkを中心に据えた理論である。これはいわば中央演算装置に相当し、脳のさまざまな部位にさまざまな様式で蓄えられた知識(データベースやアプリに相当する)の情報を処理して、外界についての予測モデルを構築していると考えられる。脳の構造的遺伝率 (脳の表面積や体積、皮質の厚さなどの構造的変数の双生児遺伝率)は、前頭葉や頭頂葉では90%に達し、機能的遺伝率 (resting stateで出された機能的ネットワークの部位間の関連の程度の双生児遺伝率)も50%以上であり、遺伝率は極めて高い。現在(2022年)、全ゲノム関連研究(Genome-Wide Association Study [GWAS])で見出された3900あまりの候補SNPから個人レベルで算出できるpolygenic scoreは、個人差の15%を説明できる時代になった。さらに脳活動には身体感覚ネットワークや自己にかかわるデフォルト・モード・ネットワークなどさまざまな標準的な機能的ネットワークが同定されており、これらを総合的に射程に入れて自然知能を理解する必要がある。<講演者略歴>【安藤 寿康氏】1958年東京都生まれ、神奈川県育ち。慶應義塾大学文学部卒業。1986年慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程満期退学。2001年慶應義塾大学文学部教授。1997年博士(教育学)取得。専門は行動遺伝学、教育心理学、進化教育学。認知能力やパーソナリティなど心理学的形質の発達に及ぼす遺伝と環境(主に教育環境)の影響に関して、双生児法による縦断研究に20年以上携わるとともに、教育の進化的・脳神経学的基盤に関する論考を行なっている。主著に、『心はどのように遺伝するか 双生児が語る新しい遺伝観』講談社ブルーバックス、2000年『遺伝と環境の心理学―人間行動遺伝学入門』培風館、2014年『なぜヒトは学ぶのか 教育を生物学的に考える』 講談社現代新書、2018年『生まれが9割の世界をどう生きるか-遺伝と環境による不平等な現実を生き抜く処方箋』SB新書、 2022年『教育の起源を探る-進化と文化の視点から』(編著)ちとせプレス、2023年【吉村 公雄氏】 平成4年慶應義塾大学医学部卒業.慶應義塾大学病院研修医(精神・神経科)、財団法人井之頭病院精神科医師、国立がん研究センター研究所がん情報研究部研究員、同研究所腫瘍ゲノム解析・情報研究部主任研究官を経て、平成18年より現職.博士(医学).精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医.専門は、産業精神保健、疫学、医療・病院管理詳細は、共知塾ホームページをご参照ください。多くの方々のご参加をお待ちしております.ーーーー<共知塾概要>  超少子高齢化に伴う労働力の補填や,介護対策,地域活性化,そし て,After/With Covid-19社会への適応という要求も追加されての社会のD X化が求められる現在,巨大化及び複雑化が加速しているサイバー 空間を起因とする混乱は, 人類にとってもはやサイバー空間に留まらず,実生活全般への脅威 となっています.そして,本来有用な道具であるはずのITに人が 翻弄される状況が加速的に進行しており, 人間社会崩壊となりかねない状態にあり,現時点でのAI技術もこ の流れを加速させる要因となってしまっています.  このような状況において,膨大な実空間の情報をサイバー空間に取 り込み,AIによる統合的な処理を行い高い効率性や生産性の実現 による超スマート社会の実現を目指すSociety 5.0は,日本が進むべき正しい方向ではあるものの,社会(So ciety)は一人一人の社会活動から創発される実体のない概念 に過ぎず,社会への過度な注目は肝心の個々人を覆い隠してしまう 懸念も併せ持っています.注目すべきは社会(Society) ではなく,社会を構成する一人一人個性の異なる人間でなければな りません.  この混乱した状況を元に戻すことは不可能であるものの,新たな調 和へアップグレードすることはできると思います.その鍵となるの が,「人」と「人から信頼された次世代AI」との共生社会の実現 です.そして,人と次世代AIとの共生が成熟した,実社会とサイ バー空間が融合した社会の実現を目指すことを目的として, 共生知能創発社会研究センターを設立することとしました.  「共知塾」は,共生知能創発社会研究センターに設置された勉強会 であり,多様な産学官分野に所属する会員で構成され,人とAIが 共生する社会の実現に向けた学際的な議論を行うことが目的です.「お互いを知る場」であり,「偶発的発見の場」であり,「現場を知る場」であり,これらを通した「イノベーションを起こす場」が共知塾です.※都度参加も可能ですが,以下,会員制度もあります.会員種別法人会員 法人および団体(営利機関)法人会員 法人および団体(非営利機関)個人会員 一般個人個人会員 研究者等入塾を希望・検討される組織・個人の方は是非 hass-info-group@keio.jp までご連絡ください.