「ユングの東洋思想論を読む」第3回 「黄金の華の秘密」注解(3) | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2023-04-14T19:23:16+09:00 Peatix nohaku 「ユングの東洋思想論を読む」第3回 「黄金の華の秘密」注解(3) tag:peatix.com,2023:event-3537812 2023-04-06T20:00:00JST 2023-04-06T20:00:00JST 「ユングの東洋思想論を読む」第3回 「黄金の華の秘密」注解(3)< zoom配信 > 2023年度のユングスタディ企画は「ユングの東洋思想論を読む」です。ユングが東洋思想について論じた様々な文章を取り上げて読んでいきます。最初に取り上げるテキストは、中国学者ヴィルヘルムが独訳した道教の瞑想書「太乙金華宗旨」に、ユングが寄せた心理学的観点からの注解です。前回3月2日のスタディでは、「序文」の箇所を読み進めていきました。 ユングによれば、中国におけるものの捉え方は、人間の魂の中に精神に拮抗する「暗いもの」の存在を認めていて、これを前提とした逆説性と二元対立性を保っているとします。一方、現代の西洋人においては、意識の立場が一面的に誇張されて「暗いもの」の基盤から離れています。ここで無意識の力が、意識された価値に対して反逆し、意識がそれを同化できなくなってくると、神経症が引き起こされたり、様々な社会的問題として現れてきたりします。 この西洋の現代的問題に対応するには、改めての人格の統一が必要ですが、この人格の統一こそ、東洋的瞑想が意図していたところになります。ユングは、西洋人と中国人との心の構えの違いに基づいて、単に東洋的方法を模倣するのではなく、東洋的理念が持つ実践的重要性を受け止めつつ、ヨーロッパ人がみずからの流儀と本質に従ってそれを発展させる道を模索すべきだと強調します。 そしてユングは、問題を乗り越えて成長していいった人々に共通する点として、いわゆる「無為」であること、つまり魂の過程が生成してくるものをそのままにして受け入れていったことを指摘します。この態度とともに、それまで保持していた以前の価値が捨て去らないで留めておかれるならば、彼の人格は拡大し、高みに引上がって豊かになる。これこそがユングの理解するところの「道」の体験なのです。  *********** 今回のスタディでは、「黄金の華の秘密」注解の中の「基礎概念」の章を読み進めます。 ここでユングは、瞑想テキストの中に現れる「道(タオ)」及び「回転運動」の概念に、ユングなりの理解と基礎づけをしていきます。前者においては「意識的に行くこと」という独自の見方をし、後者においては彼のマンダラ論との結びつきを示していきます。ユング思想と東洋思想との最初の接点が具体的に描かれる箇所となります。        案内役:白田信重、岩田明子(ユング心理学研究会)       司会進行:海野裕美子(同) 資料協力:山口正男(同)    ---------------------------------      第3回:4月6日(木)20:00 〜 22:00 (開場19:45)    ■ テキスト: C.G.ユング「ヨーロッパの読者への注解」        (ヴィルヘルム共著『黄金の華の秘密』、         湯浅泰雄・定方昭夫訳、人文書院、1980.3 所収)               ・ 適宜、英語原文、ドイツ語訳文も参照します。   ・ テキストを読んでいない方でも、資料を見ながらの進行なので参加可能です。   ・ シリーズ途中からでの参加でも全く問題ありません。お気軽にご参加ください。    ■ 会場:オンライン開催(zoomミーティングルーム形式)  ■ 会費:1,000円   ・当会では、お申し込みいただいた後での参加者都合による返金は致しません。   ・参加申込者には会の終了後、録画アーカイブを期間限定で配信する予定です。    (諸事情により配信できない場合もありますので、あらかじめご了承ください)  ■ 参加申し込みページ https://jungstudy20230406.peatix.com   ■ 主催:ユング心理学研究会 http://jung2012.jimdo.com/  ■ 問い合わせ:研究会事務局 jungtokyo_info@yahoo.co.jp