【ぱこ読む】-哲学の読書会-「[私]は脳ではない」 #21 | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2023-03-10T19:24:55+09:00 Peatix paco 【ぱこ読む】-哲学の読書会-「[私]は脳ではない」 #21 tag:peatix.com,2023:event-3473054 2023-03-02T20:30:00JST 2023-03-02T20:30:00JST ★★週1回、毎週木曜日 20:30~22:30、ZOOMでの開催です★★■マルクス・ガブリエル著「「私」は脳ではない」の読書会を始めます。人間とは、「私」とは、「自分」とは、脳なのか、脳ではないのか?現代の科学と哲学はこの問いを巡って綱引きされています。というより、「「私」は脳である」という考えのほうが優勢でしょう。私は脳という臓器の一部であるという考えは、唯物論に行き着きます。物としての脳が、私を決めていると考えているわけです。21世紀の現代、人々は暗黙のうちに「私は脳である」という唯物論=脳科学の主張に侵略されています。この認識に対して、哲学者マルクス・ガブリエルは「「私」は脳ではない」と反論します。哲学者として、脳科学者的な立場に正面切って反論し、脳科学的な、唯物論的な言説に正面切って反論を試みます。本書のタイトルは、非常に野心的な反論ののろしであり、その反論がうまくいくかどうかを、僕らは読書会を通じて読み解いていきたいと思います。■誰でも参加できますマルクス・ガブリエル自身、本書の冒頭で「この本を読むのに基礎知識は必要ない」(p.19)と書いています。これまでの「ぱこ読む」の読書会も同様でしたが、読み進めるのに必要な知識や考え方、哲学的な意味合いは、読書会中に解説していきますので、基礎知識はなくても問題ありません。哲学者の名前や○○主義、××哲学、といった知識や概念は不要です。むしろはんぱな知識は正しい理解の邪魔になるのでいったん白紙で参加しましょう。一方で、読書会ですから、本は読んで参加してください。矛盾するようですが、本書を読むにあたってわからない言葉が出てきた時点で、ネットで調べるといったことは、必要に応じてやってみてください。どこかで聞いた聞きかじりの知識に頼るのではなく、改めてさまざまなソースにあたり、公平な視点で理解することが大切です。具体的なの進め方については以下に。■読み進め方これまでの「ぱこ読む」はだいたい本の冒頭から素直に読んだのですが、今回は最後から読みます。すべての章を読まずに終わるかも知れません。まず読むのは、この本のクライマックスと著者自身が書いている最終章「V 自由」(p.281~)です。結局のところ、本書はこの章が理解できればOKというほど重要な章です。そこで、まずこの章をじっくり検討した上で、前に戻る形で読み進めていきたいと思います。以下のゆっくりしたペースで進めますが、各節で提示される議論に対して、意見交換する形で検討していきたいと思います。マルクス・ガブリエルの議論も完全ではなく、いろいろ批判しながら読んだ方が学びになると思います。10月13日(木) 第5章 序(p.282-)10月20日(木) 第5章 欲することを欲したくないと欲することはできるのか?(p.290-)10月27日(木) 第5章 「私」は片腕ギャングではない(p.296-)11月03日(木) 第5章 なぜ原因と理由は同じではないのか・・・(p.305-)11月10日(木) 第5章 親切がいやらしく刺し・・・(p.315-)11月17日(木) 第5章 人間の尊厳は不可侵である(p.325-)11月24日(木) 第5章 神の段階? 自然の段階?(p.331-)12月01日(木) 第5章 追伸:野蛮人はいない(p.338-)12月08日(木) 第5章 人間は砂に描いた顔ではない(p.344-)★序章に戻って、スピードアップしましょう。1回当たり20~30ページ、4節程度を目安に読んでいきます。(10)12月15日(木)序章 ~p.40(11)12月22日(木) 序章 USBスティック~p.55(12)12月29日(木) 第1章 ~p.79(この章すべて)(13)01月05日(木) 第2章 ~p.104(14)01月12日(木) 第2章 p.105~p.122(15)01月19日(木) 第2章 p.122~p.142(16)01月26日(木) 第2章 p.143~p.159(17)02月02日(木) 第2章 p.160~p.170(18)02月09日(木) 第3章 ~p.192(19)02月16日(木) 第3章 p.192~p.214(20)02月23日(木) 第4章 ~p.237(21)03月02日(木) 第4章 p.237~p.263(22)03月09日(木) 第4章 p.263~p.279 読了(23)03月16日(木) まとめ■だれでもいつからでも、受講できます。上記のような進め方のため、各界の章・節を読んでくれば、どなたでも参加できます。もちろん、継続して参加することで、理解が深まるのは言うまでもありません。※途中参加も歓迎です。原則的に該当する箇所を読んで参加してほしいのですが、読んでいないことを理由に出席を拒否することはありません。※講義よりディスカッションが多めになりますが、ディスカッションへの参加は必須ではありません。またZOOMのチャットでの参加もOKです。※原則的に顔出しでの議論ですが、NGの方を拒否することはありません。※欠席回の復習用にZOOMを録画します。受講メンバーのみが閲覧できます。尚、ZOOMの録画には、受講者のアカウント名は記録されません。アカウント名は実名でなくても問題ありません、■哲学とは普遍性と演繹の学問哲学とは、普遍性を追い求める学問です。すべての人にとって普遍的に了解できることがらは何か? を文明以降の数千年の歴史の中でさまざまな哲学者たちが追究し、発見し、誤りを指摘し合い、ふるいにかけられて残ってきたのが現代哲学であり、未完成な学問であるものの、普遍的な知見がいくつか発見されてきました。たとえば、自我、理性、言語、概念、善や道徳の存在といったものは哲学が発見し、現在全人類が普遍的に了解できるものとしての地位を確立していると言っていいでしょう。もうひとつ、哲学を貫いているのは、演繹思考です。経験に頼らず、正しいと思われる概念から概念を演繹的に導く営為を、哲学と呼び、経験は補助的に使うものの、経験のみで普遍的な知見を見いだすことはできないと考えます。このような知的営為をくり返すことで、哲学は一定の普遍的知見を見いだしてきましたが、同時に、見いだされた普遍的な知見は常に別の哲学者によって吟味され、検討されることで正しさを担保しようとします。これを外から見ると、「哲学には正解がない」と見てしまいがちですが、哲学が正解を否定しているわけではありません。正解があることはどんなときにも疑わず、だからこそ、正解かどうかを疑う学問です。世にある「哲学カフェ」は哲学は正解がないと伝えますが、「ぱこ読む」(と、もうひとつのセミナーである「ぱこ哲」)は、正解はあるが、見いだされているとは限らない、という立場をとります。正解はなくていいのではなく、「ある」が、未だその発見の途上かもしれない、ということです。さあ、哲学書とともに、知の探検に出かけましょう。 ■投げ銭システムって?・受講料は決めていません。・受講者が払える額、払う価値があると思える額を、毎回ごとにお願いします。・払う金額や無料参加かどうかで参加者を区別しません。みな対等な関係です。■会場・ZOOMでのオンライン開催です。・ZOOMのURLは、開催30分前にメールにて送ります。・受講歴のある方には、受講者コミュニティ(slack)にご案内します。参加は自由です。■なんのために読書会をやるの?・現代という時代の中で、どのようなことが哲学的な問題になっているのかをつかみます。・この本では原初的な人間の生活を通じて、逆に現代人のありようが浮き彫りになります。・それによって議論すべきことをスルーしない(常に考えるという)哲学的なセンスを身につけます。・各自、あるいは回として結論を出すことが目的ではありません。・現代を理解する視点をつかみ、それによって自分の考えをつくるための足がかりを得ます。・回を重ねることで、自分の考えを、きちんとした根拠をもとに説明できるようになります。■こんな人が受講しています・大学生(心理学とか社会学とかIT系とか)・社会人(20代~60代。男女わりと半々ぐらい)・振付師やドラマーやエンジニアや美術系の仕事をしている人とか教師やお父さんやお母さんなど、さまざまな人が参加しています。・哲学には興味があったけど、ちゃんと学んだことはなかった人。・高校や大学で哲学を少し学んで、興味を持った人。・哲学とはなんなのか、知りたいと思っていた人。・いろいろ考えるのが好きな人。・ZOOMで学びたいと思っている人。■講師プロフィール渡辺パコデジタルハリウッド大学教授(専門は哲学、宗教、論理思考、コミュニケーション)日本女子経営大学院 講師働く女性の学びの場・WATASEED 共同代表元グロービスマネジメントスクール講師大学での指導のほか、企業研修、公開セミナー、個人指導などを行っています。