マルレク 「ことばと意味の「構成性」について」 | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2023-01-23T21:00:43+09:00 Peatix 丸山不二夫 マルレク 「ことばと意味の「構成性」について」 tag:peatix.com,2022:event-3448616 2022-12-24T19:00:00JST 2022-12-24T19:00:00JST 12月のマルレクは、ことばと意味の関係を「構成性」という観点から取り上げたいと思います。「構成性」、あまり聞きなれない言葉かもしれません。英語だと、"compositionality" と言います。あるものが、もっと基本的なものから「構成」されていることを言います。 例えば、1 + 2 = 3 という式があったとします。この時、この式は、"1", "2", "3"という数字と、"+", "=" という記号から「構成」されていると考えることができます。こうした「構成性」は、いろんなところで見ることができます。ことばも、そうした「構成性」を持っています。例えば、「黒い猫が走る」ということばは、「黒い」という形容詞、「猫」という名詞、「が」という助詞、「走る」という動詞から構成されています。ここで挙げた「構成」の例は、それぞれ違う「構成ルール」に基づくものですが、少し乱暴ですが、それらの「構成ルール」を、「数式の文法」、「ことばの文法」というように、「文法」と呼ぶことができます。それでは、「意味」にも、「構成性」があるのでしょうか?ことばを例に考えれば、ことばは意味を運ぶものです。その意味では、ことばと意味との関係は、直接的で、ことばと意味を分けるのは、少し難しいかもしれません。ただ、「黒い猫」の意味は、「黒い」という語の意味と「猫」という語の意味から「構成」されると考えることは自然なことのように思えます。「(黒い猫)(が)(走る)」という文の意味も、(黒い猫)と(走る)の意味から「構成」されると考えるのは可能です。意味の「構成性」を考える時難しいのは、構成された「意味」は、もはやもとの記号や語の並びそのものとは違うものだと言うことはわかっているのですが、それを、うまく表現することが難しいことかもしれません。セミナーに向けて、MaruLaboのページで、いくつかのショートムービーを公開しています。ご覧ください。