ユング「心理学と宗教」を読む(第14回)最終回 | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2022-12-09T19:22:42+09:00 Peatix nohaku ユング「心理学と宗教」を読む(第14回)最終回 tag:peatix.com,2022:event-3420718 2022-12-01T20:00:00JST 2022-12-01T20:00:00JST ユング「心理学と宗教」を読む(第14回)最終回< zoom配信 > 「ユング『心理学と宗教』を読む」シリーズの第14回です。今回が最終回となります。 「心理学と宗教」は、ユングが1937年にアメリカ・イェール大学での「テリー講義」として行なった全3回の英語講演の記録です。ユングの宗教観が伺えるだけでなく、ユングの後期研究についての概観としても読むことができるテキストです。 前回11月3日のスタディでは、パラグラフ156〜166(邦訳書p.85-91)を中心に読み進めました。ここでは、マンダラにおける対立物の統一という機能に並ぶ、もう一つの重要な機能であるテメノス(聖域)あるいは変容のための器という側面が語られています。 テメノス temenos とは、神聖で保護された空間を意味するギリシャ語ですが、ユング心理学においては、外からの影響を受けるのを防ぎつつ、個性化の変容を促進する場を意味します。マンダラは、このテメノスを示す典型的なイメージの一つです。現代においては、人間自身や人間の魂がこのマンダラで保護されています。 また、このマンダラのイメージが異教的なものに遡ることについても、ユングは指摘します。歴史的にキリスト教によって抑えられてきた、グノーシス的な思考や心理学的過程は、中世において錬金術の偽装のもとに存続していました。伝統的なキリスト教が支配的なところでは前面に出ることのなかったこの心理的側面、つまり人間自身の内部に変化のための神性を見出すことが、現代のマンダラのシンボリズムの中において現れ続行しているのです。 ※ 前回までのこのシリーズの内容のダイジェストは、こちらに掲載されています。  https://jung2012.jimdofree.com/スタディ/2021-2022年-通期-ユング-心理学と宗教-を読む/ 最終回では、まず前半で、これまでの「心理学と宗教」の内容の振り返りを行います。宗教を扱う方法論から始まり、心理学的観点から見た宗教の機能、プロテスタンティズムの歴史的意味、パウリの夢の解釈、便宜的に「マンダラ」と呼ばれるシンボル群の意味、そして現代人の心理的状況についてまで、広範な問題がこれまで扱われてきました。それらを振り返りつつ、そこに通っているユングの思考の軸を確認していきます。 後半では、パラグラフ167〜168(邦訳書p.91-93)を読み進めます。この講演の最後となる部分には、なかなかに含蓄のあるユングの言い回しがたくさんあります。これらを噛みしめることで、約一年半の時間をかけて進めてきた今回の企画の締めとしたいと思います。 終了に際しては、来期の企画や、忘年会企画などについてもお知らせを致します。 今回もzoomオンラインのみでの開催となります。開始時間は、会場開催の場合よりも一時間遅い20時からとなりますので、ご注意ください。         案内役:白田信重(ユング心理学研究会)       司会進行:海野裕美子(同) 資料協力:山口正男(同)    ---------------------------------      第14回:12月1日(木)20:00 〜 22:00 (開場19:45)    ■ テキスト: C.G.ユング「心理学と宗教」      村本詔司訳『心理学と宗教』人文書院、1989.4 所収               ・ 適宜、英語原文、ドイツ語訳文も参照します。   ・ テキストを読んでいない方でも、資料を見ながらの進行なので参加可能です。   ・ シリーズ途中からでの参加でも全く問題ありません。お気軽にご参加ください。    ■ 会場:オンライン開催(zoomミーティングルーム形式)  ■ 会費:1,000円   ・当会では、お申し込みいただいた後での参加者都合による返金は致しません。   ・参加申込者には会の終了後、録画アーカイブを期間限定で配信する予定です。    (諸事情により配信できない場合もありますので、あらかじめご了承ください)  ■ 参加申し込みページ https://jungstudy20221201.peatix.com   ■ 主催:ユング心理学研究会 http://jung2012.jimdo.com/  ■ 問い合わせ:研究会事務局 jungtokyo_info@yahoo.co.jp