涙の出方が変。村瀨孝生×繁延あづさ×白石正明 トークイベント | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2022-11-15T17:04:24+09:00 Peatix Yuki HASHIMOTO 涙の出方が変。村瀨孝生×繁延あづさ×白石正明 トークイベント tag:peatix.com,2022:event-3332529 2022-10-16T15:00:00JST 2022-10-16T15:00:00JST 当たり前のプロセスが、なんでこんなに面白いのか!   村瀨孝生さんは、この7月に医学書院から『シンクロと自由』を刊行しました。繁延あづささんは一昨年に『山と獣と肉と皮』(亜紀書房)、昨年に『ニワトリと卵と、息子の思春期』(婦人之友社)を出しています。お互いの著書を読んで、ふたりは似たような感想を述べました。「涙が出る。だけど涙の出方が変」と。―どこがいったい「変」なのか?―なんで「変」なのに涙が出るのか?この分かるようで分からない謎を、長崎の地で探ります。* 福岡市の特養「よりあいの森」の施設長である村瀨孝生さんは、『シンクロと自由』で、お年寄りがどうやって老い、死んでいくかを独特の距離感で描写しています。村瀨さんの眼を通すと、たとえば死に際の老人の体は絶好調に見えるそうです。残り少ない蓄えを全身からかき集め、各臓器に配給する。死に向かってはいるが、一つひとつの細胞はむしろ生き生きと輝いているようだと。 一方、これまで出産写真を多く撮っていたカメラマンの繁延あづささんは、ひょんなことから狩猟に同行することになりました。猟師に撃たれたイノシシは猛々しいうなり声を上げて暴れ回る。とてつもなく生きている!と圧倒されますが、とどめの一刺しを受けるとヒュッと命が消え、モノになる。屍体の解体が始まったとき繁延さんはこう誓います。「絶対おいしく食べてやる」。 老人と猪を比べようというのではありません。ただ、死に際して発散される放埒なまでのエネルギー、さらにそのエネルギーに魅入られてしまうふたりは、よく似ています。そして、日々の生活と死を別々の概念でとらえるのではなく(あるいは分けた後に上品に接合するのではなく)、一つのプロセスとして、連続の相で捉えるふたりの視点は、かなり近いところにあるのではないでしょうか。 考えてみれば、人が生まれて、食べて、出して、死ぬのは当たり前のことです。その当たり前のプロセスを、ふたりはドキドキしながら見ることができる。それは私たちに感染して、日常がいかにスペクタクルかを知ることになります。 そんなふたりの話を、私たちもドキドキしながら楽しみに待ちましょう。   話す人   村瀨孝生特別養護老人ホーム「よりあいの森」、「宅老所よりあい」、「第2宅老所よりあい」の統括所長。東北福祉大学卒業後、出身地である福岡県飯塚市の特別養護老人ホームに生活指導員として8年勤務。その後福岡市で「宅老所よりあい」にボランティアとしてかかわり、現職。著著に『ぼけてもいいよ』(西日本新聞社)、『増補新版 おばあちゃんが、ぼけた。』(よりみちパン!セ、新曜社)など。繁延あづさ写真家。桑沢デザイン研究所卒。雑誌や広告の撮影をおこなう傍ら、ライフワークとして出産・狩猟などを撮る。著書に『ニワトリと卵と、息子の思春期』(婦人之友社)、『山と獣と肉と皮』(亜紀書房)、『うまれるものがたり』(マイナビ出版)など。雑誌「母の友」(福音館書店)にて写真連載、長崎新聞にてエッセイ連載中。白石正明医学書院編集者。 2019 年に毎日出版文化賞を受賞した「シリーズ ケアをひらく」などを担当。同シリーズには川口有美子『逝かない身体』(大宅壮一ノンフィクション賞)、熊谷晋一郎『リハビリの夜』(新潮ドキュメント賞)、六車由実『驚きの介護民俗学』(医学ジャーナリスト協会賞)、國分功一郎『中動態の世界』(小林秀雄賞)、東畑開人『居るのはつらいよ』(大佛次郎論壇賞)などがある。   トークイベントについて   日時:2022年10月16日(日)15:00〜 場所:すみれ舎(アラタバ) 長崎市田中町907 (駐車場15台程度、停められない場合はお声がけください) 定員:会場 30 名 + オンラインライブ配信 参加費:無料(当日会場にて、開催経費を募っておりますので、ご協力いただける方はお願いします)   ・会場参加/オンライン視聴 いずれも本サイトより、チケットのお申し込みをお願いいたします。 ・会場にてアルコール消毒・検温・換気などの感染症対策を実施いたします。当日体調のすぐれない方や、熱・咳等の症状がある方は参加をご遠慮ください。 ・ご登録いただいた個人情報は、本イベント以外では使用いたしません。