【配信】横浜ボートシアター公演 創作影絵人形劇 「極楽金魚」「月夜のけだもの」 | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2022-08-08T17:42:27+09:00 Peatix 代官山 晴れたら空に豆まいて 【配信】横浜ボートシアター公演 創作影絵人形劇 「極楽金魚」「月夜のけだもの」 tag:peatix.com,2022:event-3282981 2022-07-20T19:00:00JST 2022-07-20T19:00:00JST 2022年7月20日(水)場所 代官山 晴れたら空に豆まいて〒150-0034  東京都渋谷区代官山町20-20モンシェリー代官山B2tel 03-5456-8880   web http://haremame.com/schedule/73127/開演19:00配信視聴チケット2500円 7/31までチケットご購入ご視聴頂けます! 主宰 横浜ボートシアター演出 遠藤啄郎語り・人形操作 吉岡紗矢音楽・演奏 松本利洋人形デザイン・制作 向條英梨奈「極楽金魚」 遠藤啄郎「月夜のけだもの」「月夜のけだもの」人形制作助手 吉岡紗矢舞台監督 奥本聡制作 斎藤朋(マルメロ+横浜ボートシアター)    〜遠藤啄郎不朽の名作と宮澤賢治傑作童話の夢幻世界〜影と語りが響き合う 創作影絵人形劇の世界アジア、日本の始原のトータルな演劇の可能性---語り、仮面、身体、アジア的音楽、朗唱、コロスで豊穣な物語と独自の宇宙的な劇世界を創造してきた遠藤啄郎と横浜ボートシアター。現代に〈仮面劇〉を復活させ、代表作『小栗判官・照手姫』は国内外で長期上演されるなど、高い評価を受けてきました。その遠藤啄郎の初の作・演出作品として世界的な評価を受けてきたのが、人と人形の劇『極楽金魚』。1975 年、フランスのテアトル・ド・オルセイなどで3ヶ月半にわたり異例のヨーロッパ巡演を果たした作品です。その遠藤が、80歳を過ぎてあらたに開拓した表現が、インドネシアの伝統影絵ワヤン・クリの形式を参考にした〈影絵人形劇〉でした。美術家・向條英梨奈制作の人形を用い、元々画家であった遠藤が、平面の影絵をドラマティックに空間演出。影の揺らめきや歪み、物語の深みへ誘う語りと音楽により祝祭劇を構築しました。数々の人形をたった一人で操りながら語る吉岡紗矢は、長年にわたる遠藤の指導をはじめ、義太夫や声楽の訓練にも接し、スケールの大きな語り表現を持ち味とします。松本利洋の音楽は、物語のページを繰るような彩り豊かなエレキギター等の生演奏で、作品にダイナミックな息遣いと豊かな詩情を与えます。創作民話『極楽金魚』では〈日本人の哀しみの原質〉にふれるような感動が立ちのぼってきます。横浜ボートシアターの創作影絵人形劇は、伝統的な上演スタイルと現代ならではの手法を融合させ、〈アニメーションの祖型〉ともいえる世界を創造、無限=夢幻の想像力を喚起する劇的世界として、観る者を魅了してやみません。 遠藤啄郎作 『極楽金魚』 少女おさきの死と再生の物語が 魂の浄化を呼びさますあらすじ四国高松に伝わる身代わり人形「奉公さん」にまつわる物語。極楽浄土の魚「頂天眼」を飼っている長者に買われ奉公人となったおさきは、老いぼれ馬の世話をし心を通わせながら、頂天眼を一目見たいと願っている。ある湿った夏に長者の息子・太郎が病に伏し、巫女たちは太郎に宿った憑き物を落とすため奇策を弄する。老いぼれ馬の首を刎ねてみたが甲斐なく、おさきに太郎の病を吸い取らせる。瀕死のおさきが見た憧れの頂天眼の姿とは… 最高レベルのアート演劇  不思議な懐かしさと、豊かでイマージナティヴな異空間。人間的で豊かで心地よい影絵と透明感のある語りと音によって繰り広げられる実に良質な物語の時空。「月夜のけだもの」では宮沢賢治の言葉から自ずと滲み出る親しみのある驚きと不思議なあたたかみ。「極楽金魚」では 重く哀しい物語とそれをさらりと救ってくれるような人形たちの動き。ダイレクトに心に触れてくる語りと音楽。日本人の心の奥底にある信仰心の根っこのようなものと強く響きあう遠藤先生の物語。繰り返される言葉の強さ。その向こうにある人間と社会に対する深い眼差し。哀しみに満ちた慈愛、あるいは救済。運命や理不尽のむこうで それでも息づくかもしれない永遠の命。場所や文化や時代を超えて 万人に伝わりうる最高レベルのアート演劇。詩人・ヴィジョンアーキテクト 谷口江里也宮澤賢治作 『月夜のけだもの』賢治が描く、ユーモラスな動物たちが繰り広げる幻想世界あらすじ十日の月が西の山に沈むまでの一時間に、真夜中の動物園にいる「わたくし」が、月の青いけむりの中で見た幻想世界。黒いフロックコートを着たライオンが金頭のステッキを持って園内を見回りに出掛けると、これから象に弟子入りしようという白熊、嘘ばっかりついている狐、何を言っても「そうかな」と言っている狸に次々と出くわす。それぞれの言い分を聞き采配を振るうライオンの元へ、地面をみしみし云わせて走って来たのは…食物連鎖の頂点に君臨し、他の生き物を都合よく締め出し、家畜を支配する私たちは、自然界の多様な生き物同士の交流をどれだけ知っているでしょう。尊敬したり、バカにしたり、とぼけたり、胡麻を擦ったり、威張ったり、面倒をみてやったり…そんな交流は人間だけの話ではないかも知れません。生き物をじっくり観察して物語を紡ぎ、全ての命に慈しみ、哀れみ、可笑しみ、尊さを見出した宮澤賢治。人間という「主」が寝静まり月の支配下となった真夜中の動物園に、賢治の見た生き物の姿が生き生きとユーモラスに立ち現れます。画家時代から賢治の物語を題材に抽象画を描いてきた遠藤が、晩年の無邪気さで賢治の詩的な世界を造形化。独特な曲線の立体感を持つ愛嬌のある人形が幻想的な喜劇を演じます。遠藤啄郎(えんどう たくお)脚本、演出家、舞台使用の仮面のデザイン・製作者。東京藝術大学油絵科卒業後、個展、グループ展などで作品を発表。1959年頃より、ラジオ、オペラ、ミュージカル、舞踊、人形劇、演劇などの脚本ならびに演出家に転向。舞台作品の海外公演も多く、ヨーロッパ、アメリカ、アジアなど三十都市におよぶ。長期公演としてはパリ、オルセイ劇場での、人と人形の劇『極楽金魚』の一ヶ月公演がある。1981 年より横浜の運河に浮ぶ木造 船内を劇場とし、横浜ボートシアターを結成。多摩美術大学映像演劇科、日本オペラ振興会、オペラ歌手育成部、桐朋学園大学演劇科などでの講師をつとめた。2020年2月7日死去。第十八回紀伊国屋演劇賞受賞、横浜市民文化賞受賞他。向條英梨奈(むかいじょう えりな)2012年東京藝術大学絵画科版画専攻修士課程卒業。「装飾性」をテーマに絵画、版画、切り絵、影絵作品を展開。西洋古典美術から現代アート、アジア美術を学び、大学院にて日本の江戸時代の版画技法を習得する。影絵作品は横浜ボートシアター「火山の王宮」より携わる。現在はジュエリーデザインに携わっている。2009年上野芸友賞、2010年O氏記念賞、アダチUKIYOE大賞副賞、2011年International Printmaking Exhibition Competition(イスタンブール)入選、2013年あかおか賞(土佐赤岡絵金祭り)、2016年InternationalEmerging Artist Award(ドバイ)入選。吉岡 紗矢(よしおか さや)桐朋学園大学芸術科演劇専攻卒。俳優として1997年から2020年まで劇団のほぼ全ての作品に出演。2010年頃より企画・運営、2021年より脚本、演出に携わる。代表作に『創作影絵人形劇 極楽金魚』(出演)、『白い影絵〜石原吉郎「望郷と海」および詩篇より〜』(脚本・演出)などがある。2020年〜 池袋コミュニティ・カレッジ「発声から言葉の表現まで」講師、女子美術大学アート・デザイン表現学科メディア表現領域特別講師。松本 利洋(まつもと としひろ)神奈川県生まれ。慶應大学文学部中退。企画、運営、広報、小公演のチラシ制作などを担当しつつ2010年から2021年までほぼ全ての音楽を担当。横浜ボートシアターでの代表作は『セロ弾きのゴーシュ』『創作影絵人形劇「極楽金魚」』『説経「愛護の若」より〜恋に狂ひて〜』(説経節政大夫師との共作)『さらばアメリカ!』『創作影絵人形劇「洞熊学校を卒業した三人」』『一人語り「にごりえ」』『白い影絵〜石原吉郎「望郷と海」および詩篇より〜』など。2021年より音楽プロジェクト「あめたち」を始める。 横浜ボートシアター1981年、横浜元町裏を流れる中村川に係留する木造ダルマ船を劇場とし活動を開始。“アジア”を テーマに仮面、古い帯や着物地を使用した独創的な衣裳、手作りの楽器などを用い、語りや舞踊的身体表現を軸に壮大な叙事詩を物語る祝祭劇を展開。代表作の『小栗判官・照手姫』『マハーバーラタ三部作』などで高い評価を受け、海外の演劇祭招待公演も多い。異次元へ旅立つ装置として愛される船劇場は、現在は鋼鉄の艀を改造した三代目。2001年の横浜トリエンナーレでは『王サルヨの婚礼』を発表し多くの反響を呼ぶ。インドネシア国立芸術大学との共同創作『耳の王子』、生命史学者中村桂子氏と“語る科学”をテーマに共同企画した『賢治讃え』、依代の人形と紡ぐ劇『恋に狂ひて』など新たなテーマを模索してきた。電子音、影絵などの手法も加わり、根底に祈りを孕んだ演劇作品の創出を継続中。2020年に代表の遠藤啄郎が亡くなり、新たな創作スタイルとなる。日本文化デザイン賞受賞ほか。