ABLE ONLINE #07 『数の認知はどう育つか?』 | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2022-08-22T12:33:54+09:00 Peatix ABLE事務局 ABLE ONLINE #07 『数の認知はどう育つか?』 tag:peatix.com,2022:event-3254568 2022-07-23T09:00:00JST 2022-07-23T09:00:00JST ABLEでは数の概念の認知過程について取り上げ、みなさまと考えて参りました。昨年、参加者のみなさまからも大変ご好評だったABLE ONLINE#5「こどもは正しく間違える?算数のつまずきからわかる子どもの理屈の認知科学」に続き、ABLE ONLINE #7 『数の認知はどう育つか?』を開催いたします。今回は、子どもの「数の認知発達」研究の世界的権威である、コロンビア大学教育大学院ティーチャーズカレッジのロバート・シーグラー教授をゲストに、子どもが数を理解する発達過程とつまずきを認知科学の研究から明らかにし、それに基づいた教育実践について考えます。 小学校3年生の時から習いはじめる「分数」。なぜ、分数の理解に多くの子どもたちはつまずいてしまうのでしょうか?そして、認知科学によって子どもたちの数や分数の理解はどこまで解明されているのでしょうか?今回は、数の認知発達の研究で何十年にもわたり世界をリードしているロバート・シーグラー教授に、数の理解の基礎となり算数や数学を学んでいく土台として最も大切な「数量の理解」のメカニズムと、それを踏まえた効果的な教育実践についてお話しいただき、ABLE主宰者今井むつみが解説いたします。 教育や育児に関わる多くの人が悩みを抱え、苦手意識を感じる人も少なくない「分数」。その理解を認知発達科学の見地から考え、どのような学びをデザインしてゆけばよいのか参加者のみなさまと考えます。教育者や保護者をはじめ、子どもたちと日々関わり学習・発達に興味を持つ沢山の方々のご参加をお待ちしております。 【開催要項】 日 時:2022年7月23日(土)9:00 - 12:00(12:30まで余韻タイム)場 所:ZOOMミーティングにて開催(参加申込頂いた方にリンクを送付致します。)定 員:200名参加費について:ABLEは、内田洋行さまよりご支援を頂いており、今回の招聘費等を賄うことができるため、ABLEとして直接頂きませんがコロナ禍の中、特に困窮している子どもたちを支援するチャリティーとして、参加費の代わりに下記のリストより団体を選び、一般の方は、可能なら2,000円以上の寄付をお願いしております。学生(学部〜大学院)の方は1,000円以上で寄付をお願いできれば幸いです。事前に各自で寄付いただき、チケットお申し込みの際にその団体と金額を自己申告いただく形となっております。もし、寄付にご協力いただける場合は、寄付が完了した後にチケットお申込み頂けますようお願いいたします。支払い方法、寄付先団体についてお問い合わせがございましたら、個別に応じますので able.jimukyoku@gmail.com までご連絡下さい。【寄付先団体リスト】 >> https://bit.ly/abledonate <<【お願いしたい寄付額】一般:2,000円以上学生(大学生~大学院生):1,000円以上高校生以下:任意 【タイムスケジュール】 09:00 - 09:10 オープニング&イントロダクション   ご挨拶:株式会社内田洋行 代表取締役社長 大久保 昇       慶應義塾大学 今井むつみ09:10 - 09:40 『前編:子どもの整数の理解はどのように発達するか?』   コロンビア大学 ロバート・シーグラー教授(日本語字幕つき)09:40 - 09:55 『前編トークのサマリーと解説』   慶應義塾大学 今井むつみ09:55 - 10:10 <休憩>10:10 - 10:50 『後編:子どもの分数・有理数の理解はどのように発達するか?』   コロンビア大学 ロバート・シーグラー教授(日本語字幕つき)10:50 - 11:05 『後編トークのサマリーと解説』   慶應義塾大学 今井むつみ11:05 - 11:50 Q&Aタイム   コロンビア大学 ロバート・シーグラー教授   慶應義塾大学 今井 むつみ教授11:50 - 12:00 クロージング12:00 - 12:30 余韻タイム 【トークの概要】 『数量の理解:数の認知の発達にある共通の基盤』コロンビア大学 ロバート・シーグラー教授 「数の本質には量がある」。実は、この考え方を身につけていくことが数学を学んでいく上で重要な土台となります。もちろん幼児でも「1」や「2」など、指で数えられる数の量を把握することは十分に可能です。しかし、数を深く理解していくためには、「千」や「万」など、指では数えきれないほどの大きな数や、「マイナス5」や「3.14」など、自然数では表現できない数の量を理解する必要があります。この理解を私たちは「数量の理解(Numerical Magnitude Understanding)」と呼び、数学教育の基礎として注目しています。  数量の理解が順調に発達していくことは、整数や有理数の計算を理解することに直結します。これらの計算は、将来、複雑な数学を理解していく上での必要不可欠な知識となります。したがって、幼少期から数量の理解の発達を支援することは、将来の数学におけるつまずきを未然に防ぐことにつながるのです。今回のトークでは、数量の理解が発達していく理論的背景について紹介し、保護者や教員が数量の理解を支援するための取り組みについて議論します。<トークの構成>【前編】子どもの整数の理解はどのように発達するか? 近年の研究によって、数の認知がどのように発達し、その過程で数量の理解がどのような役割を果たしているのかについて概観し、まずは「数量理解の統合的理論(Integrated Theory of Numerical Development)」を紹介します。そして、理論に基づいて開発した数の学習活動を例に挙げ、数量理解の発達はどのようなプロセスで進み、数量理解はどのようにすれば支援できるのか議論します。【後編】子どもの分数・有理数の理解はどのように発達するか? 後半では、分数理解が発達する認知的なメカニズムと、分数理解の促進に必要な支援方法について検討します。さらに、教科書によって指導される内容に目を向けながら、子どもたちがつまずきやすいポイントと教科書が与える影響の深いつながりについてご紹介します。最後に、キーポイントを4つにまとめてトークを振り返り、子どもたちが数の認知を発達させていくメカニズムとその支援のあり方について議論します。 【登壇者紹介】 ロバート シーグラー 博士(Dr. Robert Stuart Siegler)コロンビア大学教育大学院ティーチャーズカレッジ教授.数の理解の発達メカニズムを長年研究する発達認知科学者.特に,整数と分数(有理数)の発達の基礎理論を構築し,研究成果を数学教育に実用化すべく,多くの子どもたちが分数に抱える困難を克服するためのコンピューターゲームの開発も行う.これまでに数量理解や数学教育の分野で多くの研究成果を発表し,著書も多数.日本語,中国語,韓国語,ドイツ語,スペイン語,フランス語,ギリシャ語,ポルトガル語など,シーグラー教授の著作は多くの言語に翻訳され出版されている.これまでに,米国心理学会(American Psychological Association)の特別科学貢献賞を受賞し,全米教育アカデミーに選出されたほか,2022年には発達心理学分野での学術的貢献により,米国心理学会のスタンレー・ホール賞を受賞.多くの学術的な称賛を受ける,数の理解の発達認知科学の世界的権威である.研究室ウェブサイト:https://siegler.tc.columbia.edu/今井 むつみ慶應義塾大学環境情報学部教授.Ph. D. (ノースウェスタン大学,1994年).ABLE主宰者.専門分野は認知科学,特に認知心理学,発達心理学,言語心理学.代表的な著書に,『英語独習法』(2020年,岩波新書),『学びとは何か―<探究人>になるために』(2016年,岩波新書),『言葉をおぼえるしくみ―母語から外国語まで』(2014年,ちくま学芸文庫,共著),『ことばの発達の謎を解く』(2013年,ちくまプリマ―新書),『ことばと思考』(2010年,岩波新書)など多数.小学校や高校の複数の国語教科書に文章が掲載されている.中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会「言語能力の向上に関する特別チーム」(平成27年~28年)の委員を務めた.2018年には、Cognitive Science Society (国際認知科学学会)のFellow(特別会員)にアジアで初めて選出された.最新刊(2022年6月刊行)『 算数文章題が解けない子どもたちーことば、思考の力と学力不振』 (岩波書店)では,小学校での学力,特に算数学力とことばを運用する力, 子どもがもつ数の概念(スキーマ), 推論の力とのかかわりを広島県と共同の大規模な調査で明らかにした.研究室ウェブサイト:https://cogpsy.sfc.keio.ac.jp/imailab/ 【ABLEとは?】  ABLE(Agents for Bridging Learning research and Educational practice)では、認知科学の視点から学習研究と教育実践をつなぐ国際コミュニティとしてこれまで沢山の海外ゲストをお呼びして、さまざまな研究と実践の最先端の取り組みについて紹介してまいりました。そして、オンラインでできる新しい学びのかたちを探究すべく、世界中の人たちと対話を重ねる『学びの実験場』として、「ABLE ONLINE」を始動いたしました。 Updates tag:peatix.com,2022-05-26 10:20:09 2022-05-26 10:20:09 イベント詳細情報を更新しました。 Diff#1217838