条件なきデザイン:Speculative Interface #1 | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2019-11-02T02:51:02+09:00 Peatix raizo 条件なきデザイン:Speculative Interface #1 tag:peatix.com,2017:event-258469 2017-05-11T19:00:00JST 2017-05-11T19:00:00JST インターネットが当たり前のインフラとなり、人と人工物(人間以外のもの)との新しい関係が始まっています。テクノロジーはもはやエンジニアリングやサイエンスだけではなく、アート、デザインといった分野を含む人文学ともさまざまなかたちで結びついています。人や社会がテクノロジーによってどう変わるのか? そのときアート、デザインはどんな役割になっていくのか?『スペキュラティヴ・デザイン』『遙かなる他者のためのデザイン』の久保田晃弘氏(多摩美術大学)、『消極性デザイン宣言』の栗原一貴氏(津田塾大学)、『融けるデザイン』の渡邊恵太氏(明治大学)が、未来のデザインとして「Speculative Interface」の可能性を探ります。■開催日時・場所日時:2017年5月11日(木) 19:00〜22:20(開場18:30)場所:朝日新聞メディアラボ渋谷分室(東京都渋谷区神宮前6-19-21ホルツ細川ビル4F)■参加費用・定員参加費用:1000円(懇親会費込み)定員:50名■概要インターネット、スマートフォン、モビリティ、ロボット……こうした新たなテクノロジーの、現実の延長線上にはないオルタナティブな可能性はどこにあるのでしょうか。さらに人間とは異なる身体や言語、思考を行うAIや、地球外の知的生命体の登場や出会いが想定内となった今日、僕らはそれらが目の前に現れた未来をどのように想像し、デザインしていけばいいのでしょうか? デリダが1998年にスタンフォード大学で行った講演『条件なき大学』で、彼は「人間という存在が絶対的な解をもたない以上、重要なことは人間の本性を無条件に問い直し続けることである」と語りました。だとすれば、人間を前提とする芸術やデザインも、それは人間を条件とした何ものかを基準とするのではなく、むしろその根拠を無条件に問い直し続けるための一つの方法としてあるべきではないでしょうか。イベントのサブタイトルである「Speculative Interface」のインターフェイスとは、コンピュータのGUI、あるいは物理的なツマミやスイッチのような、人間と(人間がつくった)人工物のインターフェイスのことではなく、その背後にある異なる思想や文化の境界面のことを意味しています。そして今、さらに考えていかなければならないのが、人間(という存在そのもの)と(人間以外の)他者とのインターフェイスです。私たちは、そうした人間のためのものでないデザイン、人間に依拠しないデザインを、どのように、そしてどこまで考えられるようになるのでしょうか。擬人化や人間中心という暗黙の制約を、軽やかに乗り越えていく術はあるのでしょうか。未来は、作り出すものではなく、顧みられなかった過去、気づかなかった過去の中にあります。なぜなら、未来は過去の延長線上にあるものや、現在から予測するものではなく、逆に過去は、未来によって定義されることで初めて生まれるからです。オルターナティブな未来を提示することで、新たな過去を発見する。思索とはまさに、現在はまだ証明できないことを、とことん考え抜くことだともいえます。■タイムスケジュール(予定)18:30 〜 開場19:00 - 19:10 会場の注意+はじめに19:10 〜 19:30 プレゼンテーション①(久保田さん)19:30 〜 19:50 プレゼンテーション②(栗原さん)19:50 〜 20:10 プレゼンテーション③(渡邊さん)<休憩10分>20:20 〜 21:00 鼎談21:00 〜 22:00 懇親会■講演者からのメッセージ◎栗原一貴さん私にはいわゆるアート的・デザイン的素養がまるでなく、エンジニア気質のカタマリなので、実装されていないものを信じることができません。突拍子もないことをSFとして語られても、ピンとこないのです。作らないことには始まらない、と言うと現実的過ぎて、つまらない未来像しか語れないと思われるかもしれませんが、いえいえそんなことはありません。まず作るからこそ、そこから導かれる奇想天外な未来語りというものもあるのです。今回はお二人の胸を借りるつもりで、クリエイティビティから未来を紡ぐ手法について、奔放に議論したいと思っています。1978年生まれ。津田塾大学学芸学部情報科学科准教授。物議を醸すシステム開発を得意とする情報科学者◎渡邊恵太さん今ほどデザインが重要な時代はないと思っています。コンピュータとインターネットといった情報技術によって、技術、文化、社会、などの境界は「融け」はじめ、さまざまな価値観がゆらぎ始めています。世界の再構築が始まったのです。その構築こそ、今求められている設計でありデザインです。UXデザインが問われるのは、分野の境界が融ける世界で、価値の根拠を人の体験/経験に求める姿です。融けた世界の後、世界はどうデザインするか、されていくかを議論したいと思っています。1981年生まれ。明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科 准教授。高校より複合・学際分野に身を置き続ける複合の実践者であり観測者。◎久保田晃弘さんBMI(ブレインマシン・インターフェイス)をテーマに2016年に書いた「未来から逆算するインターフェースの可能性」の続きを考えて見たいと思っています。BMIはGUIとはまた別の方向から、思考とは何なのか、身体とは何なのか、そして人間とは何なのか(何でないのか)、ということを考えさせてくれます。今回、このクリティカルな問題を、栗原さん、渡邊さんというフレッシュな研究者と議論し、思索を深めていけることを、とても楽しみにしています。1960年生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科メディア芸術コース教授/メディアセンター所長。■主催「条件なきデザイン」運営委員会■協力朝日新聞社メディアラボ