感染症が映し出す社会――「結核がつくる物語」を読み解く 北川扶生子 / 福井幸(岩波書店・聞き手) | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2021-06-27T13:23:40+09:00 Peatix kazu 感染症が映し出す社会――「結核がつくる物語」を読み解く 北川扶生子 / 福井幸(岩波書店・聞き手) tag:peatix.com,2021:event-1928361 2021-06-19T15:00:00JST 2021-06-19T15:00:00JST 未曾有の感染症が蔓延する状況のなか、わたしたちの意識や行動、そして社会全体は大きく様変わりしつづけています。しかし実は、こうした感染症による社会の変化は、はじめて起こったものではありません。近代日本最大の感染症ともいえる結核も、19世紀後半からおよそ50年間にわたり、現在のコロナ禍と同様の事態を引き起こしました。 後手に回る対応、都市イメージの変化、ベッド数の不足による自宅療養、拡散するデマ、溢れる民間治療法……どこか今の私たちに似通った、息苦しい状況下におかれながら、結核患者やその家族は、発病したことで非難され、差別されました。感染・発病するのは、本人の身体の弱さや不注意のせいとみなされたためです。同時に、優生学的見地から〈命の選別〉が行われ、「弱い個体を淘汰xするのは病気の効用である」とすらみなされました。 感染症の蔓延に直面して、当時の医学・政策・メディア、そして患者自身は、どのような選択をしたのでしょうか? 当時存在した自宅療養者向けの専門雑誌をひも解くと、これまでほとんど知られてこなかった結核患者の肉声や療養の実態が見えてきます。 そこで今回は、『結核がつくる物語』著者の北川扶生子氏をお招きし、かつての結核に関する言論から作られた患者像と当事者の語りから、わたしたちが何を学ぶことができるのか、いまコロナ禍の「病」「患者」のイメージをいかに捉え、いかに向き合うかについて考えていきます。【プロフィール】北川扶生子(きたがわ・ふきこ)神戸大学大学院文化学研究科単位取得退学、博士(文学)。神戸大学大学院文化学研究科助手、ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)日本研究センター客員研究員、鳥取大学地域学部准教授を経て、現在、天理大学文学部教授。専門は日本近代文学。主な著書に『コレクション・モダン都市文化 第53巻 結核』(編著、ゆまに書房)、『漱石文体見本帳』(勉誠出版)、『漱石の文法』(水声社)等がある。【日時等の詳細】場所:Zoom日時:6月19日15時~16時30分料金:1100円(税込み) ※高校・大学・大学院生は無料です。【注意事項】ご利用のインターネット環境による映像・音声の乱れが発生しても責任を負いかねますのでご了承ください。ズームのリンクを、他の方と共有したり、SNS等で拡散したりしないよう、お願いいたします。主催者以外による録画・録音はご遠慮ください。なお、後日のアーカイブ配信や録画の共有は、予定しておりません。