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【開催延期】能法劇団設立40周年記念「Beckett 2020」(シンポジウム・ミニパフォーマンス・懇談会)

Description
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【重要】12/7更新 「Beckett 2020」開催延期のお知らせ

誠に勝手ながら、「Beckett 2020」は、 都合により延期させていただくことを決定いたしました。
延期後の日程や公開方法につきましては、決定し次第、 能法劇団Facebookページ(https://www.facebook.com/NohoTheaterGroupKyoto)にてお知らせいたします。

皆様には、多大なご迷惑をおかけし申し訳ございません。何卒宜しくお願い申し上げます。
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能法劇団設立40周年記念

Beckett 2020


京都に拠点を置く能法劇団の設立40周年を記念して、龍谷大学深草キャンパスで「Beckett 2020」と題したシンポジウムを開催します。本シンポジウムでは、研究者や能法劇団メンバーによる講演や対談を通じて、アイルランド出身の劇作家・小説家であるサミュエル・ベケットが、日本の伝統芸能や文化に与えた影響について考察します。 

また、「すばる文学賞」を受賞した小説家・澤西祐典の短編小説『雨の中、傘の下』を題材にした能法劇団による新作のミニ・パフォーマンス(ワーク・イン・プログレス)や、能法劇団がこれまでに国内外で上演したベケットの12の劇を稽古風景や舞台の写真やビデオを通して回顧する懇談会も行います。

会場の様子はオンラインで配信いたします。皆様のご参加をお待ちしています。

■プログラム
 
13:00 PartⅠ 講演会「ベケットと日本―ようやく開眼」
1) ベケットとポストカタストロフィ―戦後日本のベケット劇の受容  
   堀 真理子 (青山学院大学)
2) 日本における実践としてのベケット後の演劇  
   Corey Wakeling (神戸女学院大学)
3) エクソフォニーという経験―ベケットと多和田葉子の文学  
   垣口 由香 (龍谷大学) 
4) ベケットとの出会い――異文化翻訳を巡って  
   Jonah Salz (龍谷大学)
討論者:松居竜五 (龍谷大学)、Sylvain Cardonnel (龍谷大学)

15:00 PartⅡ 公演「雨の中、傘の下」(新作ワーク・イン・プログレス)
毒の雨で廃墟と化したある島の街をひとりの女がさまよう…。
「すばる文学賞」受賞作家・澤西祐典の短編小説を元にした能とリアルタイム映像と音楽による新作のワーク・イン・プログレス。
原作:澤西祐典  
脚本・演出:ジョナ・サルズ
出演:〈能〉松井彬、〈語り〉飛鳥井かゞり、〈Time-Painting〉仙石彬人
   〈後見〉松井俊介

16:00 PartⅢ 懇談会「Looking back 振り返って」
1981年結成の能法劇団が国内外で上演したベケットの12の劇を、稽古風景や舞台の写真やビデオを通して回顧します。
2021年には40周年記念公演の実現をめざしています!
出演:茂山あきら(大蔵流狂言師)、松井彬(喜多流能楽師)

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PartⅠ 講演会「ベケットと日本―ようやく開眼」

アイルランドのダブリンで生まれ、成人後の人生をパリで暮らしたサミュエル・ベケット(1906-89)は、英語とフランス語の二言語で小説や演劇を発表する。ベケットが世界的な作家として知られるようになったのは、1953年1月にパリで初演された『ゴドーを待ちながら』だった。それまでの演劇の伝統を打ち破るこの作品は第二次世界大戦後のヨーロッパの演劇に最も大きな影響をもたらした。ベケットの作品に一貫して流れるのは、戦後社会に生きる人間が抱える不安や挫折、痛みやトラウマで、作品の背後には作家自身が経験した戦争体験がある。それは、紛争や自然災害、感染症など、さまざまなかたちのカタストロフィに苛まれている21世紀の我われが抱える不安や痛みにも通じる。シンポジウムでは、そんなベケットが日本の演劇にもたらした影響や翻訳という課題について比較検討する。
 
1)ベケットとポストカタストロフィ――戦後日本のベケット劇の受容
  堀 真理子 (青山学院大学)
『ゴドーを待ちながら』が初演されたフランスと同様、日本は敗戦の痛手のなかで立ち直る契機を模索していた。しかし、アメリカの占領を経ての日本は自立したとは言い難く、1960年の安保闘争では多くの若者たちが反対運動を繰り広げたにも関わらず、その願いは届かなかった。若者たちのなかには多くの演劇人もいて、彼らは強い挫折感を味わい、その思いを舞台作品にぶつけた。ベケットが描いたポストカタストロフィの人間観・世界観は、その演劇的革新性とともに、そうした若い演劇人に多大な影響を与えた。別役実、鈴木忠志、佐藤信ら、この時代に活動を始めた演劇人の作品を通して、ベケットがどのようにシンクロしているかを考察する。
 
2)日本における実践としてのベケット後の演劇
  Corey Wakeling (神戸女学院大学)
ベケットの『ゴドーを待ちながら』が日本のプロの演劇集団に紹介され初演されたのは1960年である。以降、日本のアングラ(Undergroundの略称。小劇場運動第一世代とも言う。)に多大な影響を及ぼしたベケットは、それ以降も少しずつかたちを変えながら、日本の演劇やパフォーマンスの世界に浸透していく。ベケットの実験的で斬新な演劇が日本の現代演劇を牽引し革新したと言っても過言ではない。すなわち、戦後、別役実など直接ベケットの影響を受けた主要劇作家にみられる、「不条理演劇」と冠せられた概念に導かれた作劇法が生まれた一方で、1990年代後半から活躍を始めたチェルフィチュ、dracom、地点など今日の劇団のうちに、ベケットの実践ともいうべき実験演劇が新たに誕生し、ベケット的パフォーマンス文化が興隆している。シンポジウムでは、ベケットの実践を裏付ける実験演劇という観点から、日本の現代演劇のドラマツルギーの斬新さをあきらかにする。 
 
3)エクソフォニーという経験――ベケットと多和田葉子の文学
  垣口 由香 (龍谷大学)
英語とフランス語で書いたベケットと、日本語とドイツ語で書く多和田(1993年、『犬婿入り』で芥川賞、2018年『献灯使』で全米図書賞受賞)。彼らはともに母国を出て、母語から出て、別の言語でも書くエクソフォニー作家である。この母語以外の言語で書くという経験が、彼らの文学作品にどのような言語的緊張をもたらし、二言語の狭間に何を生み出しているのか考えてみたい。
 
4)ベケットとの出会い――異文化翻訳を巡って
  Jonah Salz (龍谷大学)
1981年から能法劇団はベケットの短い戯曲を12本、国内外で上演してきた。私は1982年と1984年にベケットと直接面会し、能狂言という日本の伝統芸能に「翻訳」して国内外で彼の作品を上演する許可を得た。ベケットから送られた葉書と私自身の記憶を辿りながら、(『ロッカバイ』『オハイオ即興劇』『芝居下書きI』の脚色には賛同してもらえなかったことも含めて)ベケットが私の演出作品に非常に興味をもってくれたということをお伝えしたい。
 
《登壇者プロフィール》

堀 真理子
東京生まれ。現在、青山学院大学経済学部教授。専門は、ベケットほか現代英米アイルランド演劇。単著に『ベケット巡礼』(三省堂 2007)、『改訂を重ねる『ゴドーを待ちながら』――演出家としてのベケット』(藤原書店 2017、吉田秀和賞受賞)、『反逆者たちのアメリカ文化史――未来への思考』(春風社 2019)。共編著にSamuel Beckett and Pain (Rodopi 2014)、Samuel Beckett and trauma (Manchester University Press 2018)、Influencing Beckett / Beckett Influencing (Károli Gáspár University Press, Forthcoming) 等。 
 
Corey Wakeling(コリー・ウェイクリング)
1985年オーストラリア、パース市生まれ。メルボルン大学PhD。現在、神戸女学院文学部英文学科准教授。2015年より日本に在住。世界文学と演劇における実験的な実践の課題についての論文多数。単著Beckett’s Laboratory: Experiments in the Theatre Laboratory(Bloomsbury 2021)を出版予定。
 
垣口 由香
大阪大学にて博士号取得。現在、龍谷大学農学部准教授。専門は、ベケットやボウエンを中心とした、20世紀イギリス・アイルランド文学。共著に、『エリザベス・ボウエン――二十世紀の深部をとらえる文学』(彩流社 2020)、『サミュエル・ベケット!――これからの批評』(水声社 2012)等。

Jonah Salz(ジョナ・サルズ)
アメリカ・ニューヨーク州生まれ。ニューヨーク大学PhD。能・狂言、ベケットおよびインターカルチャー演劇を研究。1981年、茂山あきら氏と「能法劇団」を結成。演出家でもあり、自ら舞台に立つことも。主にベケットとギリシア悲劇より『アガベ』、シェクスピアより『ハムレット』『オフェリア』、W.B.イエィツより『鷹の井』を演出、自ら脚本も執筆。1984年には日本の伝統芸能のワークショップ「T.T.T.(トラディショナル・シアター・トレーニング)」を創設する。編著にA History of Japanese Theatre(Cambridge University Press, 2016)。1996年から龍谷大学国際文化学部で伝統芸能・演劇・映画授業を担当。
 
松居 竜五
龍谷大学国際学部教授、国際学研究科長。京都府生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程中退。論文博士。南方熊楠の研究をおこない、『南方熊楠、一切智の夢』(1991)で小泉八雲奨励賞、『南方熊楠 複眼の学問構想』(2016)で角川財団学芸賞を受賞。

Sylvain Cardonnel(シルヴァン・カルドネル)
トゥールーズ・ル・ミライユ大学にて博士号(哲学)取得。龍谷大国際学部教授。日本現代文学の翻訳家。西田哲学及び村上龍、沼正三、高橋源一郎、円城塔の小説をフランス語に翻訳。現在赤瀬川原平が提言した「超芸術トマソン」をめぐる研究に取り組んでいる。

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能法劇団Facebookページでは、過去の公演写真や稽古の様子を発信していきます。
https://www.facebook.com/NohoTheaterGroupKyoto
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主催:能法劇団
協賛:龍谷大学 国際文化学会
お問合せ:NohoBeckett40@hotmail.com
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  • イベント詳細情報を更新しました。 Diff#852628 2020-12-07 11:57:22
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Sun Dec 13, 2020
1:00 PM - 5:00 PM JST
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Venue Address
京都市伏見区深草塚本町67 Japan
Organizer
Noho Theatre Group 能法劇団
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