僕らはまだ妖怪で居られるか ー 物語の生まれる余地の少ない都市風景から ー | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2021-11-15T11:32:46+09:00 Peatix A&ANS 僕らはまだ妖怪で居られるか ー 物語の生まれる余地の少ない都市風景から ー tag:peatix.com,2020:event-1562505 2020-08-09T19:00:00JST 2020-08-09T19:00:00JST 「僕らはまだ妖怪で居られるか ー 物語の生まれる余地の少ない都市風景から ー」妖怪とは、空間的痕跡のメタファーである。これは妖怪と建築を結びつける一つの定義です。人は、自身が何者であるかを考える時に、何者ではないかをはっきりさせようとして来ました。それが妖怪です。人はそうした周縁をでっち上げることで、周縁には居ない自身の存在を中心のものとして説明して来たのです。こうした周縁性に貢献して来たのが、建築でありランドスケープであり都市だったと私は考えています。今回のレクチャーでは、まず妖怪文化を歴史的に概観し、妖怪がどのようにして作られてきたかを整理します。そして、妖怪が作られる論理あるいは仕組みに、建築がどう貢献してきたのか、その関係を明らかにしていきます。私が二年前に大学院で制作した「妖怪建築」は、そうした妖怪と建築の歴史的な関係性を踏まえて、21世紀の現代都市を舞台とした建築構想です。妖怪的視点から現代都市を観察し、遭遇した痕跡から妖怪を作り出すことで、現代都市で起きている出来事を空間的に記述します。ここにおいて、妖怪とはまさに不気味な状況を空間的に説明するためのメタファーであり、そのメタファーを通じて建築を設計することで私たちは初めて都市空間の周縁と対することができるのです。ここ数ヶ月、集まることを憚られた我々の生活は、自分が中心にいることを説明してくれる存在に出会えず、己の内に潜む周縁さと向き合うきっかけになったのではないでしょうか。物理的あるいは空間的にもたらされる周縁性は、我々を”誰でもない存在”にしてしまえるのです。修了制作「妖怪建築 -存在しないもののための建築-」の内容、そして私の中の妖怪的側面を教えてくれたきっかけまでを遡り、これから人はどうやって生きていけば良いのだろうか、一緒に考える時間になれば良いなと考えております。國清 尚之日時:2020年8月9日(日)19:00〜21:00場所:国立市公民館講座室(定員15名)&on zoom参加費:公民館参加者 / 1500円    zoom オンライン参加者 / 一般1000円、学生500円          國清 尚之 プロフィール1993年山口県宇部市生まれ。2016年九州大学工学部建築学科卒業。2017年University of Liechtenstein留学。2019年東京藝術大学大学院美術研究科建築専攻修了。現在は株式会社藤本壮介建築設計事務所勤務。主な受賞歴修了制作:吉田五十八賞・JIA賞・TAPPARD GALLERY賞・匠美会賞・第17回JIA大学院修士設計展優秀賞・Young Talent Architecture Awardノミネート等。