[特講]ほんとはしらない えのぐの おはなし。 PIGMENT LAB WORKSHOP | Peatix tag:peatix.com,2011:1 2019-10-31T17:09:44+09:00 Peatix PIGMENT LAB WORKSHOP [特講]ほんとはしらない えのぐの おはなし。 PIGMENT LAB WORKSHOP tag:peatix.com,2019:event-1312580 2019-09-08T13:00:00JST 2019-09-08T13:00:00JST 絵具よりメディウムを重視せよ!第4回・フレスコ画図書館に並んだ分厚い背表紙の美術全集。その第1巻は多くの場合ジョットから始まります。理由は明快です。彼こそがあのルネサンス絵画の先駆者であり、のちに巨大なうねりへと変化した西洋絵画の産声の主であることに、ほとんど異論の余地がないからです。けれどそれに続くフラ・アンジェリコ、ピエロ・デラ・フランチェスカも含めて、彼らの作品は日本でほとんど知られていません。「内容がつまらないからだろう?」いいえ、そんなことはないはず。「ではなぜ?」それは彼らの代表作が教会堂や修道院の壁に描かれたフレスコ画であるため。そう、日本人のイメージする絵画に比べてあまりにも“遠い”のです。ことにフレスコ画といえば「大変で難しそう」とされ、美術家ですら敬遠気昧なのが実状です。何よりもまず自分で壁を作らねばならず、自然と要求される左官の塗り込み技術で挫折してしまいます。その上、砂と石灰を混ぜて作るモルタル(漆喰石灰)を扱う環境の整備や、その素材自体の非常な重さ、石灰に含まれるアルカリに耐える顔料の選択などを考えると、多くの人が別の表現手段をとるのはやむを得ないかもしれません。それでも石灰に定着していく顔料の美しさは、何物にも代え難い輝きを放ちます。「どこかにもっと簡単に表現できる材料はないか。」青木氏はかねてより探し求め、ある日本産素材に白羽の矢を立て成果を出してきました。具体的には、左官下地調整材で0.3〜0.5mmの下地を施し、その上に2mmほどの漆喰を塗るだけで完璧なフレスコ画が成立する応用の発見です。日本の左官技術だからこそ成立できた端正な麗しさといえるでしょう。レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」や藤田嗣治最晩年の「ノートル=ダム・ド・ラペ」礼拝堂のフレスコ画があるように、芸術家を惹きつけてやまない絶大な魅力を持った処方と技法。その原点を丁寧に解きほぐします。シリーズでお届けしてきた、メディウムを現代から過去へ遡る連続講座。合成樹脂からはじまり、油系メディウム、半油系メディウムと、数多の歴史を望みつつタイムマシーンに乗ってたどり着いた第4回「フレスコ画」へ、ぜひみなさまご一緒ください。講座のキャンセルについてチケットをご購入後、講座をご欠席される際は、必ずご連絡ください。講座開催日の14日前までにご連絡いただける場合は、講座料をご返金いたします。その際にかかる手数料はお客様のご負担となりますので、予めご了承ください。14日前を過ぎますと、いかなる場合でもご返金をいたしかねますので、ご注意ください。弊社都合で講座が開講できない場合は、その旨をお客様へご連絡し、原則お支払いいただいている講座代金を全額払い戻し致します。Instructor青木 芳昭PIGMENT(ピグモン)顧問京都造形芸術大学 教授京都技法材料研究会 会長西洋画画材を軸に、東洋画画材も取り入れたスタイルで作品制作を行う。また、画材の研究と収集を行い、アートにおける技法材料学普及のため、京都造形芸術大学教授や京都技法材料研究会会長としても活動。著書に『よくわかる今の絵画材料』など多数。