ウェブサイエンス研究会
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World Wide Web、あるいはウェブ、と呼ばれる情報通信網が出現して25年が経った。現在、それは人々の生活に欠かせない社会・経済インフラへと発展し、それと同時に人々の生活のさまざまな在り方を大きく変えてきている。本研究会の呼称とする「ウェブサイエンス」とは、元々はウェブの産みの親であるTim Berners-Leeらによって2006年に提案された新しい科学領域である。それはウェブという巨大システムがもたらす社会変化を理解し、ウェブシステムを人類の将来に役立てていく方法論を開拓するための学問である。近年では、2014年のWorld Wide Web国際会議でWeb Science Trackが設けられるなど、アカデミアの世界でも重要度が増してきている。


我々がここで提案するウェブサイエンスとは、従来の考え方を踏まえながらも、より基礎科学に近い志向性を持った学問である。ネットワークの技術階層を含むウェブの存在そのものを新しい「自然現象」としてとらえ、例えば、その「生態系」としての構造を明らかにすることで、普遍的なダイナミクスやパターンを明らかにし、従来の自然科学・人文科学の考えを発展させることを目指している。その意味では、ウェブが運ぶ知識の活用ではなく、ウェブシステムやウェブサービスの振る舞いそのものを考えることに重点を置き、自然科学・人文科学を拡張するための重要な対象としてそれらを研究する。