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  • 当日券は3100円 (1ドリンク付き)です。ゲンロン友の会会員証または学生証のご提示で2600円になります。※2014年4月からの消費税増税に伴い、入場料を改訂いたしました。ご了承ください。
  • 友の会会員限定指定席にはキャッシュバックはありません。複数席を予約される場合は、お連れの方が友の会会員でなくても結構です。
  • 開演時間が通常と異なり、19:30となりますので、ご注意ください。


【イベント概要】


ディズニー映画『アナと雪の女王』が『ハリー・ポッターと賢者の石』を抜いて歴代第3位、14週連続での興行成績第一位を更新していた6月半ば、ある話題が世上を賑わした。アイドル評論家として活躍しつづける中森明夫が、当初の依頼元である「中央公論」への掲載を拒まれたとして、サイト「Real-Japan」に『アナと雪の女王』をめぐるエッセイが全文を公開したのだ。

公開にあたって書き下ろされた前文に掲載拒否の事実のみしか記されていない以上、その詳しい経緯や判断の是非はまだ推し量ることしかできない。だが、女性性と彼女たちが強いられる「女らしさ」、そして「ありのままであること」をめぐって、小保方靖子から皇太子妃までを射程に収めたそのエッセイは、中森明夫らしい、けれん味と鋭さを湛えた佳作だった。分量やチューニングにおいて「掲載拒否」されねばならぬほどの暴力性を携えるわけでなく、著者の見事な表現の手つきと、ごくシンプルでしかし筋の通った主張(そして「アナと雪の女王」への敬意)だけが際立つその小文が拒まれることは、政治的あるいは商業的な危うさ以上に、「言葉の芸」としての文芸の拒絶にほかならない。

政治的偏向と安手のヒロイズムに満ちたオハナシがベストセラーともてはやされ著者や読者を勘違いさせる一方で、流布する物語の本質をやさしく抉る批評が拒まれる――歴史的な「近代文学の終り」とはまるで異質なレイヤーで訪れる「文芸への拒絶」を前に、小説『アナーキー・イン・ザ・JP』の著者であり、希代の読書家であり文芸批評家でもある中森明夫はいま、何をどう考えるのか。文芸の現在と未来をめぐる徹底討議120分。


【登壇者プロフィール】


市川真人(いちかわ・まこと)

1971年東京生まれ。文芸批評家・雑誌「早稲田文学」プランナー/ディレクター・早稲田大学兼任講師。TBS系情報番組「王様のブランチ」のブックコメンテーター等も務める。『日本2・0』で論考「文学2・0  余が言文一致の未来」を、「genron etc.」にコラム連載「賭博:夢:未来」を執筆。著書に『芥川賞はなぜ村上春樹に与えられなかったのか』『紙の本が亡びるとき?』など。

中森明夫(なかもり・あきお)


1960年三重県生まれ。作家/アイドル評論家。1980年代から多彩なジャンルで活動。〈おたく〉の名づけ親でもある。2011年、小説『アナーキー・イン・ザ・JP』が三島由紀夫賞候補となる。著者に『午前32時の能年玲奈』『アイドルにっぽん』『東京トンガリキッズ』『オシャレ泥棒』、共著に『AKB48白熱論争』等。


市川真人(いちかわ・まこと)

1971年東京生まれ。文芸批評家・雑誌「早稲田文学」プランナー/ディレクター・早稲田大学兼任講師。TBS系情報番組「王様のブランチ」のブックコメンテーター等も務める。『日本2・0』で論考「文学2・0  余が言文一致の未来」を、「genron etc.」にコラム連載「賭博:夢:未来」を執筆。著書に『芥川賞はなぜ村上春樹に与えられなかったのか』『紙の本が亡びるとき?』など。


【注意事項】

  • チケットキャンセルの場合の払い戻しは受け付けられません。予めご了承ください。
  • 本イベントはインターネットでの動画配信(ゲンロンカフェ完全中継チャンネル)を予定しており、ご来場のお客様の映像が映り込む可能性がございますので、ご了承のほどお願い致します。
  • 当日、ゲンロン友の会会員証または学生書提示で500円キャッシュバックいたします(併用不可、学生証は国立公立学校または学校法人が発行したもの)。
  • チケット料金に含まれるのは当講座1回分の受講料です(通し券ではありません)。
  • チケット料金は税込価格です。
  • 開場は開演1時間前の18:30となります。
  • 講演・イベントの無断録画・録音はご遠慮ください。
  • お席はチケットの申し込み順ではなく、当日会場にご来場頂いた順にご案内致します。