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日本政府のオープンデータセット数は16,000を超え,オープンデータを進める地方自治体数も170を超えて,日本にも本格的なオープンデータの時代がやってきました.そのつぎはいよいよリンクト・オープン・データの時代です.これら既存のオープン・データをリンクトデータにする活動も,日本の各地各団体で行われていますが,初心者にとってはどのようにリンクトデータを作ればよいか分からない,あるいは一部には自己流に作ってLOD本来の利点が発揮できないような現状にあることも確かです.

本講座では,日本で初のLOD本「Linked Data」(近代科学社)の翻訳者であり,各所各コミュニティでLOD活動を推進中の方々を講師に迎えて,全6回にわたってリンクト・オープン・データの基本から応用までを丁寧に講義します.2年前には横浜関内にて同様な連続講座が行われましたが,そこからはITベンダーとしてLOD活動されている方,私企業内でLOD技術を使って業務の効率化を推進している方も生まれています.公共・私企業を問わず,LODに興味を持っている方,LODを進めようとされている方,また現状のIT技術に飽き足らない思いを抱えている方々の参加をお待ちしています.

 

<内容紹介>

第1回 6/21(火)「オープンデータからLinked Open Dataへ」(武田英明,国立情報学研究所教授)
 オープンデータの基本事項を紹介し,オープンデータの先進的技術としてLinked Open Data (LOD)の役割をみていきます.その上で,LODの基本的な仕組みや作り方,使い方までを一通り説明します.本講義はこの連続講義のあらましになっています.
講師紹介:LODI理事長.国立情報学研究所教授.総合研究大学院大学教授(併任).専門は人工知能,Web情報学,設計学.古くからLOD技術の母胎であるセマンティックWebの研究に従事.内閣官房オープンデータ実務者会議構成員など.工学博士.

 

第2回 6/28(火)「RDFによる情報の構造化」(大向一輝,国立情報学研究所准教授)
 情報を秩序立てて整理し,使い勝手を高める「構造化」について,書籍の情報や統計データの例を取り上げて考えます.また,LODの基盤となる構造化の枠組みとしてResource Description Framework (RDF)を紹介し,RDFを用いた情報の表現方法について解説します.
講師紹介:国立情報学研究所准教授.博士(情報学).セマンティックウェブやソーシャルメディア,オープンデータの研究とともに,学術情報サービスCiNiiの開発に携わる.電子行政オープンデータ実務者会議公開支援ワーキンググループ構成員.一般社団法人オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構委員.著書に『ウェブがわかる本』(岩波書店),『ウェブらしさを考える本』(丸善出版)がある.

 

第3回 7/05(火)「RDFSとOWLオントロジー紹介」(小出誠二,オントロノミー合同会社代表)
 RDFを使いこなす上で,そのスキーマであるRDF Schema (RDFS)の理解は欠かせません.RDFとRDFSについて丁寧に説明し,さらにその上位言語であるオントロジー記述言語OWLについても少し触れます.
講師紹介:日本で最初のオントロジー総合ビジネス会社を創立.第2次AIブームのときに人工知能研究を開始し,2002年の第1回セマンティックウェブ国際会議参加からセマンティックウェブとLOD研究に従事.人工知能学事典で「RDF」の項を執筆,「Linked Data」のOWL部分を翻訳担当.最近では情報処理学会誌特集記事「リンクト・オープン・データの利活用」を編集担当.特定非営利活動法人リンクト・オープン・データ・イニシアティブ理事.博士(情報学).

 

第4回 7/12(火)「IRIと語彙」(加藤文彦,国立情報学研究所研究員)
 再利用しやすいデータを作成して共有するためには,複数のデータ内での同じものや違うものを識別できる必要があります.また,複数のデータの中で使われる用語を共通にしたり,交換可能にしたりする必要があります.本講義ではLODにおいてそれらを実現する仕組みであるIRI語彙について紹介します.
講師紹介:国立情報学研究所 特任研究員.リンクト・オープン・データ・イニシアティブ理事.DBpedia JapaneseやCKANなど,オープンデータやLinked Dataに関する研究開発に従事.IPA共通語彙基盤コア語彙検討SWG委員,LODチャレンジJapan実行委員.著書「オープンデータ時代の標準Web API SPARQL」.

 

第5回 7/19(火)「LODの生成とSPARQLによる活用」(松村冬子,青山学院大学助教)
 これまでの講座で学んだLODの基礎知識をベースとして,LODを実践的に生成および活用する方法について紹介します.講義では実際のデータを例に,表形式のデータを無料ツールを使ってLODに変換して公開し,公開されているLODからSPARQLと呼ばれる問合せ言語を使って必要なデータを引き出す方法について学んでいきます.
講師紹介:青山学院大学理工学部情報テクノロジー学科 助教.リンクト・オープン・データ・イニシアティブ理事.Web上でのユーザとシステムの対話から感性情報を獲得する研究を行うとともに,博物館情報や地域情報のLinked Open Dataの連携やそれらを用いたWebアプリケーションの研究開発に従事.情報処理学会2012年度山下記念研究賞受賞.博士(工学).

 

第6回 7/26(火)「LODシステム実践紹介」(小林厳生,スコレックス社長)
 LODを採用したシステムについて実際の例をもとに解説します.ヨコハマ・アート・LODでは,公益財団法人横浜市芸術文化振興財団が管理する複数のウェブシステムをLODで統合し,データの共有を実現しています.SPARQLエンドポイントを活用したアプリの開発などデータの応用例も広がっています.かなざわ育なび.netでは市役所内の複数の原課によってそれぞれ管理されていたデータをLODによって統合して子育て世帯向けの情報提供サービスを実現しました.また,自治体がデータカタログサイトとともに公開しているLODとSPARQLについて,大阪市や神戸市の例をもとに解説します.
講師紹介:情報アーキテクト,デザイナー,プロデューサー.まちづくり×ICTをテーマに活動.近年では,Linked Open Dataの技術研究およびその普及活動を通じて,政府や自治体,公共機関のオープンデータ施策の支援も行っている.特定非営利活動法人リンクト・オープン・データ・イニシアティブ副理事長,有限会社スコレックス代表取締役社長,一般社団法人オープン&ビッグデータ活用・地域創生推進機構委員

 

<募集概要>

日時:6月21日より7月26日までの毎火曜日,18:20~20:40
会場:ステーションコンファレンス万世橋406号室(4F突き当りになります)
参加費:全6回1万円

参加申し込みは,このページで右欄よりチケットをお申込みください.一般の方は全6回用にて枚数を指定願います.(賛助会員の方は下記を参照願います.)
なお,申し込みにあたって,差し支えない場合にはメールアドレスフォームに書きこみをお願いします(任意),今後のイベントご案内などをメールいたします.


【賛助会員の皆様へ】
平素からのご支援を感謝しております.本講座にて賛助会員の皆様には1チケット/一口無料券を発行させていただくことになりました.右欄の「チケットを申し込む」をクリックしていただいて,「賛助会員用チケット」で人数を指定して,「ログインへ進む」で表示名,メールアドレス,パスワードを設定してログイン後,再度メールアドレスのほかに団体名と参加者名をご記入願います.
【以上】

主催:特定非営利活動法人リンクト・オープン・データ・イニシアティブ
後援:Linked Open Data チャレンジ Japan 2016 実行委員会