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社会も経済も変化していくなかで、人々のライフタイルや価値観も、仕事の前提条件も、どんどん変化しています。
昨日の「正解」は、今日、間違っているかもしれません。
そのような「正解のない状況」では、20世紀に重視された「与えられた問いを一人で効率的に解くこと」よりも、「自分で問いを立て、周りに問いかけていくこと」が求められます。
自分が当たり前だと思っている正解を疑い、そこから「問い」そのものを批判的に考えること。そして、課題の本質を見極めたうえで、実践につながる論点を設定することと、周りの参画を促すように問いかけることが鍵となります。
ただし、同じ状況にいても、ある人は疑問に思うのに、ある人は何も思いません。人によって疑問に思うことは違います。さらに、周りの人に問いかけるかどうかも違います。それは、問いは答以上に、その人の価値観、知識、経験、状況への向き合い方に大きく影響を受けるからです。
このゼミは、6つの視点と問いをつくる技術を学びながら、自分の問題意識を多面的に磨き、変化を起こす「問いかける力」を、実践を通して身につけていきます。
問いの設定が間違っていては、対話も、課題解決のアクションも、意味が小さくなってしまいます。
問いは他の誰かと対話してこそ深まります。一人では身につかない「問いかけ力」を、ゼミでの対話と実践を通して高めましょう!
変化が激しく、昨日の正解が今日には通用しなくなるかもしれない時代、自分にとっての最適な答を見つけ出すには、与えられた問いを解く力だけでなく、最適な問いを設定する力が求められます。しかも、その問いを一人で考えるのではなく、周りの人たちに問いかけ、共に考えることで、自分の視野も広がります。さらに、周りの人たちと共に問いを考えることによって、共通のビジョンを生み出し、共にアクションを進めていくこともできるようになります。
現状のモヤモヤから何が問題かを見つけ、何が論点かを見定める。そして、より良い答を共に生み出そうと周りに働きかける。それが「問いかけ力」です。問いは答以上に、その人の価値観、知識、経験、状況への向き合い方に大きく影響を受けるため、問いの裏打ちとなる知識や技術、経験が問いの質に影響します。
良い答を生み出し、良い課題解決を行えるのかは、「問いかけ力」が鍵となります。
この「問いかける力」を磨くことをテーマにしたゼミが、5月から木曜夜、火曜昼の2コースで開設します。
コースでは、6つの視点と問いをつくる技術を学びながら、自分の問題意識を多面的に磨き、質の高い課題解決を生み出すために必要な「問いかける力」を、対話と演習、実践を通して身につけていきます。
■プログラム(全6回)
1.問いかけ入門 ~相手も自分も元気になる問いかけとは?
問いは、価値観と状況への向き合い方と密接に結びついているからこそ、問いには、答よりも個性が表れます。そして、問いを使って相手に迫ったり攻撃するツールにもなります。一方的な問いではなく、相手と自分が同じ舞台で話し合い、お互いの価値観を認め合う「問い」をつくるには、どうしたらいいでしょうか?
「問い」とは何かを考え、ポジティブに話を進めるために何が大切か、考えます。
<問いの転換> 「どうして勉強しないの?」 → 「あなたはどう時間を使いたいの?」
<ヒントとなるノウハウ> アクティブ・リスニング、AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)
2.関係性を育む問いとは?
価値観や考えが違うと、正しさや優先順位も違います。しかし、「問い」は共有することができます。だから、答を生み出す議論よりも、問いへの考えをわかちあう対話の方が関係性をつくれるのです。表面的な対立、すれ違いの状況を乗り越えて関係性をつくるために、背景にある経験や価値観に着目し、その違いを生かし合えるような「問い」を考えます。
<問いの転換> 「どうしてわかってくれないの?」 → 「一緒に何ができるかな?」
<ヒントとなるノウハウ> 合意形成のファシリテーション
3.学びを促す問いとは?
これまでの「教育」では正解や、解に間違えずに行きつく方法を教えてきました。そこでの「問い」は、試験=正解がわかっているものを確認する過程でした。しかし、これからの「学び」において求められるのは、自分で問いを立て、自分の行為を自分で意味づけする力です。教える・試すから、「学びを促す」に転換するための「問い」を考えます。
<問いの転換> 「正しい解き方をわかりましたか?」 → 「何が問いだと思いますか?」
<ヒントとなるノウハウ> ラーニング・ファシリテーション
4.チーム力を高める問いとは?
メンバーが均質な状況では、リーダーが主導し、作業分担をして効率的に結果をだす仕事の進め方が効果的でした。しかし、異なる世代・会社・国など文化の違う人たちが集まり、協力していくには、お互いの個性を理解し合い、弱みを補い合い関係が必要です。違いを活かしあって、チームとして成果を高めるには、どのような「問い」が有効か、考えます。
<問いの転換> 「どうしたら同じようにできる?」 → 「どうしたら個々の違いを活かしあえる?」
<ヒントとなるノウハウ> ダイバーシティ・ファシリテーション
5.今ある問題の本質に迫る問いとは?
因果関係が明確な問題の場合、原因の究明も問題の対処も容易です。しかし、様々な要素の絡み合いから生じている「複雑な問題」を扱う時には、表面に出ている現象だけを見るのではなく、問題の全体構造を俯瞰し、要素の構造、要素間の相互作用などから、現状を解きほぐす過程が重要になります。複雑な問題にアプローチするには、どのような「問い」が必要になるのか考えます。
<問いの転換> 「目の前の問題をどう解決するか?」 → 「なぜこの問題は解決できていないの?」
<ヒントとなるノウハウ> システム思考
6.未来を拓く問いとは?
問題の解決法を考える時、「問い」によって解決の行き着く先が違ってきます。現状の問題から解決を考えるのか、たどり着きたい未来からバックキャスト(逆算)して取り組み方を考えるのか。自分の実現したい未来の状況(ビジョン)をしっかり持ち、そこへのプロセスを設計し、実現のために知恵と力を持ち寄るには、どのような「問い」が必要となるのか、イノベーションを生み出す「問い」について考えます。
<問いの転換> 「困っている人を助けるには?」 → 「この人たちと一緒にどんな未来を作りたいか?」
<ヒントとなるノウハウ> ソーシャルイノベーション、デザイン思考
[special]問いかけセッション
本講座に1回でも参加した方が、自分の問いを出発点にした対話ワークショップの実践を練習する場です。自分で立てた問いを投げかける時に、どうしたら効果的にできるのか、経験から学ぶことができます。
■開催日時
木曜夜コース : 2016年5月12日~6月16日 木曜19:00-21:30
第1回 2016年5月12日(火)19:00-21:30
第2回 2016年5月19日(火)19:00-21:30
第3回 2016年5月26日(火)19:00-21:30
第4回 2016年6月2日(火)19:00-21:30
第5回 2016年6月9日(火)19:00-21:30
第6回 2016年6月16日(火)19:00-21:30
■ファシリテーター
広石 拓司(エンパブリック代表)
■定員
各回10名(一括お申込みの方が優先)
■参加費
・全6回一括お申込み:30,000円
【特典】
・6/25(土)問いかけセッションへの参加無料
・対話の場で使える「問いかけカード」1セットプレゼント
・対話ワークショップ「縁パブ」参加1回分無料
・単発参加 5,000円(税込)/回
※問いかけセッションの参加は別途1,500円